人生の重大な転機の1つ「転職」。
毎週月曜日は、人材紹介会社でITエンジニアの「転職」と向き合っている
キャリアコンサルタントの“つぶやき”を紹介します。
さてさて、本日の“つぶやき”は……

*****

10月の求人数が久しぶりに減少

と、ここ数年の売り手市場にもかげりが見え始めてきました。
そこで、IDC Japanの「2008年国内IT市場10大予測」から気になるトレンドを挙げ、求められる人材について考察しましょう。

・オンデマンド型SaaS(Software as a Service)の利用拡大
ASPよりもすっかり耳になじんできたSaaS。セールスフォースのように一部の大手組織で採用実績が出始めていますが、低コストで始められると中堅中小企業への導入が活発になりそうです。パッケージ導入、CRM、BI、JavaやWeb系言語、RIAなどに精通しているエンジニアは注目です。

・サーバを中心とした仮想化技術
VMWareを中心とした、仮想化サーバソフトウェア関連製品を利用するシステム基盤構築案件が増えています。IDCによると成長率40%だそうです。運用設計、仮想化技術の提案やコンサルティングスキルはもちろん、各OSによるサーバ構築経験や関連資格取得者、VCP(VMware Certified Professional)資格なども今後注目です。

・コンプライアンス対応へのIT投資
今年は内部統制や日本版SOX法対策というキーワードが目立ちましたが、それ以外でも企業がコンプライアンスにおけるIT活用が進まざるを得ない状況になってきています。Eコマース分野やデジタルコンテンツ流通などにおける個人情報を扱う企業のWeb脆弱性や情報セキュリティ、会計など基幹系ERPシステムとの連携、IT統制やITガバナンス、SOAに代表される部品化で業務プロセスを改善できるコンサルティングやサービスを生み出すエンジニアは引く手あまたです。
また、企業内の情報量増加によって情報を管理・活用する意識が高まり、ECMソリューションの導入が増えるでしょう。具体的にはファイルサーバやグループウェアの利用からナレッジマネジメントシステム、EIPや企業内検索ツールを組み合わせたもので、それらの経験や、DBやN/W、Webサーバなどの経験者が求められます。

・データセンターサービスの利用拡大、コロケーションからホスティングへ
いまでさえ日本のデータセンターは人手不足といわれているのに、前述の仮想化技術への注目や増加し続けるデータ量、最近流行のBCP(事業継続計画)への対応や迅速な情報システムインフラの整備など、ベンダはデータセンターの増強を計画、発表しています。ここでもサーバインフラ技術や運用管理ソフトの経験等が求められます。

・アウトソーシングビジネスの拡大
IT投資は引き続き活発と見ていますが、大型システム構築案件が収束するとともに、アウトソーシングの活用へシフトしていくように思えます。メーカーや大手ITベンダー、アクセンチュアのようなコンサルティング会社が大型案件を次々に受注し、システム保守運用サービスに対応するエンジニアを大量採用しています。基幹系から情報系、インフラ運用まで幅広く経験者を求めています。


また昨年同様、Web構築案件(Java、.NET、Ajax、RIAなど)、ERP(SAP、Oracle)からBI(パッケージ、DB、DWH、OLAPなど)、会計・経営管理、組み込み(モバイル、デジタル家電など)、メーカーのグローバル化支援などにかかわるITエンジニアのニーズは続くと思われます。

国内ITサービス市場は堅調に拡大を続けるようですが、新規・大規模構築の投資は減っており、中長期的には楽観視できないようです。
コスト削減目的だけではなく、迅速なシステム構築や、安定性に優れた運用管理を重視する企業が増えています。また自社業務に合致した情報システムが求められており、いままで以上に業務や産業に特化したソリューションが必要とされています。
ベンダやユーザーの情報システム部門は、要件定義以前の企画プロセスを重視して上流工程に注力していますし、難しいシステム開発において、ITベンダはコンピテンシーセンターやPMO部門を設置して技術面や管理面の強化を進めています。

このような状況で付加価値を提供できる方は、いつでも求められるITエンジニアといえるでしょう。ご自分の市場価値やマーケット状況について知りたい方、どうぞお気軽にご相談ください。



                                テクノブレーン   神戸 崇



*****

日々 変化し続けるIT業界。
その真っ只中にいると、かえって全体像が見えにくくなるものかもしれません。
たまに、こういう業界情勢に詳しい方にお話を伺うと、自分の現在の立ち居地や、
これから目指すべき方向が見えてくるのではないでしょうか。

神戸さん、生きざま業界も予測してくださーい。


                                生きざま番長 鈴木麻紀


※ 本内容は、メールマガジン「週刊JOB@IT」に掲載された「エージェント ウラ日記」に加筆修正したものです。

鈴木 麻紀

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