4月21日、一組のカップルが結婚した。
仲のよいその夫婦は血の繋がりもない私を、実の妹のように可愛がってくれている。
体調が悪くて家で伸びていると姉は泣きそうになりながら、
タッパーにビーフシチューを詰め、私のもとを訪ねてくれた。
そんな兄夫婦の結婚式二次会を手伝うようになったのは、とても自然なことだった
相方を務めるのは、兄の旧友。
身長185cmで口数が少ない相方と、身長153cmで早口に話しまくる私、
まるで、ゆったり歩く大型犬とうるさい小型犬のように見えたことだろう。
最初はその相方と全くコミュニケーションが取れなかった。
もうこの人とは組めない……、最初の2週間は何度もそう思った。
それでも私たちは、残り僅かな時間の中で、とにかく話し合って、ぶつかりあって、
気が付けば、お互いに笑いあうようになっていた。
最後の3日間は本当に時間との戦い。
いつの間にか、あんなに苦手だった人は、名実ともにパートナーになっていた。
そして2次会当日。
自分の組んでいるバンドも出演することが決まっていた。
私は緊張で、もう、ガタガタ状態。
100名以上の人たちが、初めて会うお客様。
当然、自分たちの曲なんて全く知らない。
盛り上がらなかったら、どうしよう……。
いろんな思いが交錯する。
思わず震えながら、相方のスーツの裾を掴んだ。
相方は、私の頭にポンと手を置き、
「大丈夫」
いつもと変わらないその一言で、私の震えは収まった。
曲のintroが場内に響き渡り、マイクを片手にステージへ私は飛び出す。
会場の一番奥で、頭1つ飛びぬけた相方が見守ってくれているのが見えた。
おかげで安心して歌うことができた結果、アンコールまでいただく盛況のうちに、
私たちはステージを下りることができた。
この1カ月、振り返ると相方を手伝おう・助けようと思っていたのに、
本当に手伝ってもらっていたのは、助けてもらっていたのは、私のほうだった。
それを、当日、ステージから見える頭1つ飛び出ている相方の顔を見て、気が付いた。
「やっているつもり」
「手伝っているつもり」
「助けているつもり」
でも、結局はその逆で、相方をはじめ、会場で手伝ってくれた仲間のありがたさを痛感した。
彼らがいなければ、2次会の成功はまず、なかった。
新婚旅行へ旅立つ寸前の成田から、兄夫婦が私に電話をしてくれた。
姉は、
「あんなに楽しい2次会はね、本当にいままでなかったよ。
あのあと、いろんな人から電話やメールをもらってね、
参加してくれた人も楽しんでくれたって言ってたよ。
私は最高の妹を私は持ったよ」
と、不出来な私にそう言ってくれた。
経験をこなせばこなすほど、「しているつもり」が出てしまう。
本当は、「してもらっている」ほうが多いのに。
それに気が付けた、4月21日。
そのことを気付くきっかけを与えてくれた兄夫婦と、
当日、私の至らぬ点をカバーしてくれた仲間たち、
そして、何よりこの1カ月、私を支え続けてきてくれた相方に、心から感謝を伝えたい。
Special
- PR -Lico (System Architect) | 2007/04/26 10:33 |
お久しぶりです。 僕が考案した「4行管理」という日記ブログが 第100回記念の記事を作成いたしました。 「BOOK STORE for System Architect」という、 PS. |
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