人生の重大な転機の1つ「転職」。
毎週月曜日は、人材紹介会社でエンジニアの「転職」と向き合っている
キャリアコンサルタントの“つぶやき”を紹介していきます。
さてさて、本日の“つぶやき”は……

*****

転職が決まった方、おめでとうございます。
新しい仕事は希望に満ちあふれているばかりではなく、未知の環境へ飛び込む
不安や緊張があるかと思います。今日はそんな『不安の連鎖』に入ってしまっ
たAさんのことをお話しいたしましょう。

Aさんは大学を卒業後8年間勤めた会社を退職し、スペインへ語学留学をしました。
帰国後に就職活動をし、スペイン語を使用できる環境が整っていて、かつ未経験
でも海外営業職に就ける大手メーカー企業からの内定を貰いました。
スペイン語を使える海外営業を希望していたAさんにとって、またとないチャンス
です。

企業からも期待され、当然ながらAさんも内定を受諾するお気持ちでした。
だがしかし、Aさんは内定を辞退されてしまったのです。
「会社の環境が自分自身と合うのかどうか不安」これが理由でした。
仕事内容・会社規模・上司になる方々・待遇面……
いずれも問題はなかったのですが、
「会社の雰囲気が肌に合わないのではないか?
 会社とのフィーリングが合わないのではないか?」
と1人で考えてしまい、不安が増幅してしまったのです。

このように考え始めると、『不安の連鎖』が始まります。
冷静に判断しようとしても、めぐり巡ってたどり着いた答えはマイナス要因ばかり。
1度蓄積された精神的な不安をぬぐい去るのは困難なことであり、第3者(友人や
キャリアアドバイザー)がアドバイスしても改善する見込みが極めて低くなります。

Aさんが選択した道は間違いではなかったかもしれません。
確かに転職にはフィーリングも重要な要素ではあります。
しかし、皆さんもご経験あると思いますが、考えて考えて出した答えが、結果正しい
回答ではなかったということもよくあります。

1人で考え込んでしまったことも、Aさんの『不安の連鎖』を増幅させた要因の1つです。
職場環境や転職活動状況は日々変化があり、考えなければならない状況が刻々と
生じてきます。そんなときには、気分を楽にして本音で相談できる相手を見つけて
おくことが必要です。

最後は自分で決断するのですが、その前に信頼できる第3者へ意見を求めてみると、
進むべき良い道筋が見えてくるかもしれませんよ。

パソナキャレント 高見 徹

*****

ワタシは石橋を叩かない。

言いかえると、未知のことは「まずチャレンジしてみる」派です。
起こるかもしれないマイナスにおびえて不安になるなんて、ワタシ
には考えられません。

もちろん、石橋だと思って渡ってみたら、それが実はコンニャク橋で、
足をすべらせて川にドボン! というようなこともたくさんあります。
でも渡ってみなければ、それが石なのか、綿なのか、はたまた
コンニャクなのかなんてわからない。
しかも、コンニャク橋は 案外弾力があって良かったりするかもしれ
ないしね。

隕石にあたる可能性におびえて、外出するのを躊躇するより、
イイ男にあたる可能性にワクワクしながら、新しい街に繰り出したい。
ワタシは、そんな動物です。

                     生きざま番長 鈴木麻紀

※ 本内容は、メールマガジン「週刊JOB@IT」に掲載された「エージェント ウラ日記」に加筆修正したものです。

鈴木 麻紀

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コメント
つるた 2006/09/12 13:41

転職の不安を断ち切ることは、結構勇気が要りますよね。やはり「自分を信じる」ことが一番大きいのではと思います。転職してくじけそうになっても「自分ならできる」という思いがなくなると、どんどんマイナスのスパイラルに入っていきますので。
あとは、会社では3年我慢することですね。1年めは会社の仕組みと文化を理解する、2年目は実務で実績を積む(会社の人に認められる)、3年目は力を発揮する、この3年という期間は、その後の人生でも重要な投資期間だと思います。

まび 2006/09/15 15:43

かっこいい!!カッコ良すぎです、いきざま番長!!
わしは、『石橋を叩いて壊す』と言われる程の人物なのです…。今の生き方変えたいですね…

生きざま番長 2006/09/17 00:28

>つるたさん
会社では3年我慢する、に納得です。
「実務で実績を積む」までは考えていましたが、3年目の「力を発揮する」ができて初めて会社に貢献できるのですねぇ。
番長、いま まさに3年目です。
>まびさん
カッコいい? わはー、うれしい。
周囲からは、単にムコウミズなだけではないかと見られてるふしもありますが、これが番長の生き方。
これからも、いろんな橋にチャレンジしてみます。


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