ときは95年、日経トレンディーに特集された米国インターネット事情を読んで、「これは世界が変わるな」と思った僕は、異業種からIT業界(って言葉はなかったが)への転職を決意しました。

当時社会人5年目になるところで、第二新卒では通用せず、異業種への転職は難しいであろうことが予想されました。そこで、一計を案じ応募時に履歴書・職歴書のほかに企画書を添付しました。題して「すべての家庭にPCを」(あー恥ずかしい)。

転職情報誌を買い込み(転職サイトという便利なものはなく)、3社をピックアップして書類応募。結果は次のとおりでした。

 A社:業界未経験者のため、書類段階でNG
 B社:お話をしましょう
 C社:書類通過したので、面接しましょう

結局C社に採用してもらって、その後11年間IT業界でメシを食っています。

で、忘れらないのはB社。採用担当者いわく、「当社は経験者採用なので、残念ながら書類段階でNGです。しかし企画書を拝見し、PC業界への熱い思いを受け取ったので、業界のことなどいろいろお話しましょう」。

さっそく訪問し、業務時間外に2時間かけて、業界構造や求められる人材像など教えていただきました。その教えがあったからこそ、C社に採用されたともいえます。

こちらに熱意があれば、伝わるんですよね。うれしかったです。
ちなみに、B社とはジャストシステム。かげながら応援しています。

自分がそういう出合いを経験しているものだから、採用する側とされる側の対等な交流を実現したいと思っています。という思いを形にしたのが、9月30日開催のイベント「@IT自分戦略研究所 MIX」。ITエンジニアから人気企業(当社読者調査)、NTTデータ、マイクロソフト、アクセンチュアも参加します。いま転職を考えている方ももとより、先々転職を視野に入れている方もぜひご来場ください。

@IT自分戦略研究所 MIX 2006 秋
「エンジニアを楽しむオフラインミーティング」
9月30日(土)11時~17時30分、外苑前

当日はこのブログのブロガーでもある、マイクロソフト安藤さんアーキット堀内さん@IT発行人新野などが参加するパネルディスカッションも行います。そうそう、生きざま番長も司会で登場です(ちなみにジャストシステムさんは参加しません、あしからず)。

---
生きざま番長の上司、小林でした。

小林 教至

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コメント
miho 2006/09/07 23:05

B社の方は採用はできないのに、ご自分の時間を割いてまで会ってくださったのですね。素晴らしい!
私も初めてキャリアチェンジの為の転職活動をした時には、書類で随分落とされました。熱意の伝わるレジュメの書き方をあの頃知っていたら・・・と思いました。

yy 2006/09/08 14:06

はじめまして。
かなり昔(^^;ですが、前職が販売からプログラマーへの転職を試みまして(かなり無謀です。学校も普通の経済系)、その時のことを思い出しました。

当然未経験だったので、とにかく会って下さいばりにあちこち大中小企業へ押しかけさせていただいて、色々話を聞いたり、話をさせてもらいました。結果、当時としては中位のソフトウェアハウスへ入ることが出来ました。いい経験でした。

何と言うかそういう「話だけでもきちんとできる企業さん」ていいですよね。分かります!

と言う懐かしい気持ちになったので書かせていただきました(^^;


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