「わたし、離婚したの」

3年ぶりの同窓会の席、突然の報告にみんなびっくりしました。
だって、その話を切り出したヒロコは、学校を卒業同時に結婚、
ほどなくして赤ちゃんが産まれ、子育てに専念中(だったハズ)。
しかもダーリン大好きっ子でいつものろけていたので、まさか
彼女が離婚をするとは誰も思っていなかったからです。

ー、なんでー?」「やっぱ浮気ー?」と問い詰めるワタシたちに
「ふつうの浮気なら許せたかもしれない。でもね……」
そう言って彼女が語り始めたのはこんなストーリーです。

ロコのダーリンは、ユーザー企業の社内SE。
バリバリ働き重要な役割を任されていて、稼ぎもいいし子煩悩だし、
トラブルがらみでしょっちゅう会社に泊まりになること以外は満点の
ダンナさまだったそうです。
そんなある日のこと。またシステムトラブルで夜中に会社に行くことに
なった彼を見送り、ヒロコは彼のPCを借りてインターネットで遊んで
いたそうです。そのとき、ふと誘惑にかられて彼のメールのパスワード
に子供の名前を入力したら、簡単に開いてしまったそうなのです。

こで彼女は見てしまったのです。熱く語られる愛のメッセージの数々を。
しかも相手は1人ではありません。彼は、同時に複数の女性と“好きだ”
“愛してる”をやりとしていたのです。カーッとなった彼女がさらに
PCの中をあさると、デートのスケジュール管理表や 女性達の情報や
交際記録などを管理しているDBまで見つけてしまったとか。

ょっと待ってよ。SEやってて複数の女性と浮気なんてありえないよ。
 SEは忙しくてそんな時間ないもの」
と思わずワタシは話をさえぎってしまいました。彼女も最初はそう思った
そうです。でも、調べた結果……。
なんと! 彼は3年も前に会社をやめ、その女性達に貢いでもらったお金で
生活していた。いや、生活していたどころか、妻子まで養っていたのです。

が許せなかったって、ワタシ、その子たちに申し訳なくて。
 中には彼に貢ぐために会社を辞めて、水商売に転身した子もいるのよ。
 彼女たちが汗水たらして働いたお金で、わたしたち母子は食べさせて
 もらっていたんだと思ったら、もういてもたってもいられなくなって。
 それで、わたし離婚を決意したの」

えーっとオドロキつつ、生きざま番長鈴木麻紀は不謹慎に こうも思って
しまいました。
“ヒロコの元ダーリンはヒモのプロ、しかも一流のプロだったのだなぁ。
 彼はヒモとしてはスゴ腕なんだけど、唯一の間違いは、プロなのに家庭を
 持ってしまったことかもしれないにゃー”

嫁の友人としては憤りを禁じえないのですが、すべての職業人に対して
「金銭を得るからにはプロたる自覚とプライドを持ってもらいたい」
と願っている 番長おマキ としては、彼にはプロのヒモとしてがんばって
もらいたいような気もします。

して。
初めてプロの会社員になったヒロコは、仕事がけっこう性にあっているらしく
にこにこピカピカしていていたので、こちらもがんばれ!と応援する番長
なのでありました。

鈴木 麻紀

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コメント
ぴぴ 2006/03/13 10:39

すごい話があるんですねぇ。でも、

> 何が許せなかったって、ワタシ、その子たちに申し訳なくて。

と考えたヒロコさんはえらいですね。
きっときっちり仕事のできる人ですね。

maki 2006/03/14 12:08

そうなんです。
ヒロコは一度も社会に出たことがなかったのですが、
強い決意とともに働きだしたので、職場でも評価が
高いようです。。
子育てとの両立でとっても大変そうですが、
イキイキと働いている彼女はとてもステキです。

マスター 2006/05/09 19:06

私の「すごい話」も見に来てね(^^)/


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