人生の重大な転機の1つ「転職」。
毎週月曜日は、人材紹介会社でエンジニアの「転職」と向き合っている
キャリアコンサルタント“つぶやき”をご紹介していきます。
さてさて、本日の“つぶやき”は……

*****

皆さんお仕事は順調ですか?
弊社は9月末が決算のため、われわれコンサルタントも期末を迎えて業務の
決算を行っております。思い返すと、とても早いスピードで過ぎた1年でし
た(毎年、同じように感じている気もしますが)。
注:本コラムは9月にメールマガジンに掲載されたものです

これまでの半期/年間を通じた業務の棚卸しをして振り返ると、いろいろな
ことがありました。中には壁にぶちあたることも。そこで、ふと以前に聞い
た話を思い出しました。ある大手芸能プロダクションの相談役が、新入社員
を前にしていった言葉です。

「大きな壁にぶつかったときは、無理に乗り越えようと思うな。
 その場で一生懸命、ひたすらうろうろしていろ」

目標を大きく持った新入社員は拍子抜けしたのではないでしょうか。
「えっ?」といったように、ポカ~ンとしていたようです。普通は「いくつ
もの壁を自力で乗り越えて、大きく成長してください」といった内容のコメ
ントをするシチュエーションですが、この方は違いました。

壁にぶつかったときは、無理に乗り越えようとしてもけがをしたり消耗した
りしてしまう。それよりは、ひたすらそこで逃げることなくうろうろしてい
れば、いつか突破口となる小さな穴が見つかるかもしれない。ひょっとした
ら乗り越えるためのツールが落ちているかもしれない。もしかすると誰かが
向こう側からロープを投げてくれるかもしれない、などなど。

そういえばいままで壁にぶち当たった際には、いろいろな方に助けていただ
いたり、偶然のようなチャンスが訪れたりしたことがあったな~、と思い出
しました。逆に、自分では壁を乗り越えようと動いていたつもりが、実は壁
に背を向けていたのかもしれないことも。もちろん乗り越えることができる
高さの壁は自力で乗り越えるべきですが、そのためにも逃げずに目の前の壁
に一生懸命向き合うことが大切だな、と自分なりに解釈しております。

決算をきっかけにいままでの振り返り・棚卸しをすることも、よい機会だと
思いました。

クライス&カンパニー 半藤 剛

*****

そういえば子供のころ、
「迷子になったら、下手に動かずに その場でキョロキョロしてなさい」
と母に言われたことを思い出しました。
キャリアもフィジカルな道も、迷ったときはその場に解決へのヒントが
ころがっているものです。

まぁ、ワタシの場合は、「迷子になったぁ」と交番にお邪魔しては、
オヤツを食べたり歌を歌ったりして、迎えに行く母が恥ずかしかった
というのが真意かもしれないけど。

                                                                “生きざま”ガイド 鈴木麻紀

*本内容は、「週刊JOB@IT」のメールマガジンに掲載された「エージェント ウラ日記」に加筆修正したものです。

鈴木 麻紀

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