皆さんは行列に並んだことあるだろうか? アミューズメントパークの人気アトラクション、日本一おいしい店、1等が出た実績を持つ宝くじ売り場、行列のできる法律相談所など、今日も日本のあちこちで長い行列ができている。

私も“並ぶ”という行為を好きこのんで行う。いったい何に並んでいるのか? 私が好きなライブや芝居など、お気に入りのアーティストが出演するチケットを取るためである。さらに行列の先頭に並ぶことが絶対条件。それは何故か? 私の大好物、最も前の席を手に入れるために一番に並ぶのだ。当然ながら一番に並ぶためには徹夜はデフォルトである。

私は真冬でも平気で並ぶ。今にも雪が降りそうな寒い日は、自分の持っていたカバンに霜が降りた。東京では霜が降りるのだって見かけることが少ないのに、カバンだぞカバン!そして徹夜で並んで朝目覚めると大雪だったときもあった。ここまでくると命がけである。

しかし死んでしまっては、せっかく取ったチケットが無駄になってしまう。死ぬわけにはいかないのだ。そこで死なないためのアイテムがある。

まずは敷物。プールや海に行くときに持って行くような薄い素材ではなく、キャンプ用品でクッションが内蔵されているものを愛用している。次に寝袋。雪山に行く人が使う寝袋をわざわざ並び専用として購入した。そして使い捨てカイロ。このカイロ、体のどこに付ければ効率がよいか? 長年の研究の結果、最も暖かく長時間維持できる装着場所やコツを習得した(知りたい方はコメント入れてね)。最後に並びの一番の相棒は同志である。同じ目的で並ぶ友達ならば、過酷な状況でもバカ話で盛り上がれるのである。

先日ある人に“並び”の話をすると、「まるで秘密結社みたいだ」と言った。なるほど、徹夜してまで並んだ経験がない人には、私の行為は「闇の秘密結社」が都会の片隅でひっそりと指令を遂行しているように思えるのだな。

「闇の秘密結社」は、今日も日本のどこかの街に並ぶ。蚊と戦いながらすごす蒸し暑い夏も、極寒の真冬も、パトカーが出動するような繁華街や人っこひとり通らない場所でも、最も前の席を手に入れるために並び続ける。もしかするとあなたの身近にも、秘密結社のメンバーが情報収集と並びの計画をせっせと練ってるかもしれない。

「このパワーを社会に役立つことに利用できそうなものだ」なんて、思わないでね。だって“並び”が好きなんだもん。

小島 貴香子

Special

- PR -
コメント
wada 2005/12/08 21:27

はじめまして。和田といいます。
仕事は、求人サイト「デジ!」 http://deji.jp/
の運営をしています。

先日、ボクらの生きざまSHOW!さんを
訪問させていただいて、
面白く、とてもためになるブログだなと思いました。
そこで先日「デジ!」の「お勧めキャリアブログリンク集」から
こちらのブログにリンクを貼らせていただきました。
デジ!でも宣伝させて頂きますね。

↓こちらです!
http://osusume.deji.jp/

もしよろしければ、デジ!の方にも是非リンクをお願いします。
リンクはトップページでもお勧めブログのどちらでも結構です。
http://deji.jp
http://osusume.deji.jp

これからも更新、楽しみにしています!
書き込み、失礼しました~

こじま 2005/12/09 12:02

和田さん、はじめてまして。
アイティメディアの小島です。
早速、コメントありがとうございます。

「ボクらの生きざまSHOW!」は、真面目な内容から
気軽に読んでいただけるネタ(主に私が担当)まで、
幅広い皆さんに楽しんでもらえるよう、
鈴木麻紀を中心に丸の内ファイブのメンバーが
頭をしぼってやっています。

これからもご贔屓のほど、よろしくお願いします。


コメントを投稿する
メールアドレス(必須):
URL:
コメント:
トラックバック

http://app.blogs.itmedia.co.jp/t/trackback/77444/2872250

トラックバック・ポリシー


» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP


プロフィール

鈴木麻紀と丸の内ファイブ

鈴木麻紀と丸の内ファイブ

アイティメディアで、スキル/キャリア関連サービスを企画・運営しているチーム。

詳しいプロフィール

カレンダー
2012年6月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
ikizama
カテゴリー

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


Special

- PR -
最近のトラックバック
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ