私の実家の向かいは牛乳屋さんです。ご主人と奥さんの2人で毎日牛乳配達をしていました。
過去形なのは、先日ご主人がお亡くなりになったからです。

ご主人は2週間ほどまえに脳梗塞で他界しました。

私が生まれたときから可愛がってくれた人なので、とてもショックでした。

この牛乳屋さんの奥さんを見て、目頭が熱くなった話です。

ご主人の告別式の朝のことです。

いつものとおり出勤しようと家から表通りにでると、牛乳屋さんの配達トラックが止まっていました。
見慣れた情景なのに何かが違う。

何が違うかというと、奥さんがトラックに牛乳を積み込み、配達をしていたのです。

ガツン という音が聞こえるくらい、例えようもない感情が湧きました。

突然ご主人が脳梗塞で倒れ、そのまま他界されさたにもかかわらず、告別式の朝に牛乳配達を休まない奥さん。
私が子供のときから知っている近所のおばちゃんが、ものすごい偉い人に見えました。

「仕事への責任」なのか「ご主人への愛」なのか。

奥さんの「生きざま」を見たような気がしました。

柳澤 浩嗣

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コメント
あら 2005/11/09 11:06

私は両方だと思います>「仕事への責任」、「ご主人への愛」。
それは、「プロとしての誇りと責任」だとも思いますし、今まで一緒に仕事をしてきたご主人に「大丈夫だよ」という無言のメッセージとも感じました。

大木豊成 2005/11/09 22:34

お邪魔します。
僕もそう感じました。>あらさん、鈴木さん
奥さんにとって、その日の配達は悩むところなく、ごくごく「当たり前」のことだったのではないでしょうか。
良いお話し、ありがとうございました。

u-na 2008/02/22 13:03

感情をコントロールする、いまのわたしにはとても大切なことです。
感情をコントロールできずに、もっとも大切なものを失いました。この奥さんの話を、教訓にしたいです。


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