【2008年】クラウドコンピューティングを振り返る(3)
クラウドコンピューティングがの信頼性については、よく指摘されるところです。
10月24日には、「SaaS・ASPの信頼性向上に向けた政府の取り組み」を書かせていただいたようにSaaS・ASPインダストリーコンソーシアム(ASPIC)や総務省等が「ASP・SaaS安全・信頼性に係る情報開示認定制度」の創設等、信頼性向上に向けた様々な取り組みを実施しています。
10月27日には、「クラウド普及の課題(1) セキュリティ」を書き、その後、「サービスの信頼性」、「事業者の信頼性(経営面)」、「事業者の信頼性(実績)」、「ネットワークの信頼性」、「既存システムとの連携」、「クラウドと非クラウドとの分岐点」、「クラウドサービスの選択」、「導入のタイミング」、「日本のIT企業」、「社員の意識」、「推進役は?」、「経営判断」と様々な視点でクラウドコンピューティング普及の課題を整理させていただきました。
この時期ぐらいから様々なIT企業のクラウドコンピューティングの話を聞くようになりました。11月6日には、「マイクロソフトのスティーブ・バルマー氏の講演を聴きました」では、マイクロソフトのCEOのバルマー氏の講演を間近に聞き、「クラウド」を繰り返し使われるところに、「クラウド」を相当意識をしていることを改めて感じました。11月7日には、「SaaS型のソーシャルCRMは結構おもしろいと思う」で書かせていただきましたが、日本オラクルさんのSaaS型のサービスのお話を聞ききました。オラクル様のところにもSaaS型の問い合わせが増えてきているようです。
11月13日には、「メモ:Google Enterprise Day 2008 Tokyo その1」を書かせていただきましたが、グーグルの日本初のエンタープライズ向けセミナーが開催されました。米国から幹部の講演も聞きましたが、「クラウド」を多様していました。また、講演も満席になる等、非常に多くの人だかりで、グーグルのクラウドへの多くの注目が集まっていることを改めて実感しました。
11月27日に、「クラウドに関するIT各社の幹部のコメントを集めてみました」を書かせていただきましたが、本当に外資系IT企業を中心に「クラウド」を使っていることがわかります。
12月11日には、「SaaS world Tokyo 2008 初日はすごい人でした」でも書かせていただいたように、最近のイベントの中では稀に見る人の多さでした。
2008年はクラウドコンピューティングの定義が様々な視点で議論をされてきた年でもありました。様々なイベントで多くのユーザが参加されているように、一つのトレンドとして意識はされてきているようです。2009年からは、クラウドというキーワードがさらに普及するかは定かではありませんが、システムを利用するという視点から見ると、本格的な実用段階に入ることになるのではないかと考えています。