人生の重大な転機の1つ「転職」。
毎週月曜日は、人材紹介会社でITエンジニアの「転職」と向き合っている
キャリアコンサルタントの“つぶやき”を紹介します。
さてさて、本日の“つぶやき”は……

*****

『無事入社するまで、転職先のことを話してはいけない』

このことは、転職のセオリーとして、皆さんご存じだと思います。
しかし忘年会などお酒の場で、ついつい『ここだけの話』と親しい同僚などに
転職先のことを話してしまうことはありませんか?
気を抜いてはいけません。そのひと言が大惨事を招く恐れもあるのです。

Aさんは大手システムインテグレータに勤める35歳のプロジェクトマネージャ。
ライバル会社(Z社)から内定をもらい、入社を決意しました。
しかし、どうしても転職すると上司に言えず、『専門学校に入る』と偽の
退職理由を告げて、退職を受理されました。

退職が目前に迫ったある日、同じ部門の社員と協力会社とで、盛大にAさんの
送別会が開かれました。会が終盤に差し掛かったころ、Aさんは直属の上司に
すごいけんまくで迫られました。その上司はAさんがZ社に入社することを
出席者の誰かから聞き、そのことが彼の逆鱗(げきりん)に触れてしまったのです。

一体、どこから話が漏れたのでしょうか?

心当たりがあるのは、協力会社のBさんです。
プライベートでも懇意にしていたため、『ここだけの話』とZ社の話をしたことが
あったのです。一方Bさんにもまったく悪気はなく、社内では誰もが知っている
ものと思い、Aさんの上司に話をしてしまったのです。

すでに退職が決まっていましたので転職への影響はありませんでしたが、
後味の悪い送別会になってしまいました。
もしこれがもう少し早いタイミングだったらどのような状況になっていたか、
想像するのも恐ろしいとAさんは言っていました。

口は災いのもとです。
特に転職にかかわる話はデリケートな内容ですので、身近な人も含め、
話す内容とタイミングに気を付けて慎重に進められることをお勧めします。



                          アデコ   藤田 孝弘



*****

「ここだけの話」というのを聞いて誰にも言わずに黙っていたら、
その話はみんなが知っていたと、ということがあります。

どうやら話の主が「ここだけの話」と全員にふれ回っていたらしく、
「自分で言いふらしちゃー、しゃーないじゃん」と思うと同時に
みんながみんな 律儀に他言しなかったことに感心した出来事でした。

「ここだけの話」が本当に「ここだけ」だったためしはないんだけどね。
実際のとこ chickchickchick


                 生きざま番長 鈴木麻紀


※ 本内容は、メールマガジン「週刊JOB@IT」に掲載された「エージェント ウラ日記」に加筆修正したものです。

鈴木 麻紀

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コメント
戸川 リュウジ 2007/11/19 17:33

こんばんわ

 いや~、寒さが近頃身にしみ始めている季節に、この話は僕の背筋を凍らせるものでした。中学生の頃、友達が話す恐怖の話より数段怖かったです。
 僕も三度の転職経験者。どの時でも「一身上の都合」を貫き通しました。黙して語らず。これが一番です。改めて身の引き締まる思いです。勉強になりました。オッス!


僕:「いや、実はさー……、で仕事辞めるわ!」
同僚:「えぇ~!?マジで?」
【トガワ的教訓】
「今から宇宙飛行士になれる確立は0%ではない。根拠はないが…。」

ばんちょ~ 2007/11/20 00:28

戸川さん、コンニチハー。
退職理由って、会社には「一身上の都合」で通せるけれど、仲間に「で、本当のところどうなのさ」と
聞かれると、ついつい話してしまいそうになりますよね。

退職にまつわるコワーイ話の記事を去年書きました。
寒さ厳しき折、これを読んでさらにガクガクブルブルしてみませんか?

▼退職理由は繰り返すのはなぜ? @IT自分戦略研究所
http://jibun.atmarkit.co.jp/lcareer01/special/riyu/riyu01.html


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