目黒川のさくら満開まで、約1ヵ月(さくらChより)。
既に花見を企画している中村有紀です。こんにちは。
愛してやまない目黒に引越してもう2年半が経とうとしています。
初めて目黒川の満開のさくらを目にした時は、あまりの美しさに携帯電話で友達にその美しさを延々2時間半ほどリポートした記憶があります。なかなか素敵な友達を持ったものです。
今日はこの2年半の間で我が家へ舞い込んできたとても素敵なモノたちの紹介です。だから金欠→吉野家という噂も有るとか無いとか……。

きっかけは去年の2月、渋谷にある馴染みのバーのマスターGeorge(日本人)が突然、「あのー、私の亡くなった伯父からね、アフリカで買ってきたジャン
ベを形見にもらったんですよ。でもね、使ってないんですよ。使いますか?」と聞いてきた。もし私が一般的な常識力を持っている社会人であればきっとこ
う答えていただろう。「いやいやマスター、そんな大事な形見を譲っていただくわけにはいかないですよ」と。残念ながら、この子は常識力というものがな
い。しかも組んでいるバンドで定期的にライブをやっている私にとって、ジャンベは真ん中を叩けば低音、縁を叩けば高音という非常に分かりやすい魅力的
な楽器。ぜひ、ライブで披露したい! 迷う理由など微塵もなかった。「まじで? いつもらえるの、George!」、と回答。1週間後、彼の伯父の形見は私の
手元へ。

▼大きさ比較にタバコを置いてみた▼P1030505_1

もらったものはざっと5万円はくだらないだろうと思われる、非常によい音のするジャンベ。それから夏まではどこに行くにも持ち歩いた。身長153cmの女
が直径60cmに高さ1mのジャンベを背負っていると、いつも後ろから笑い声が起こった。後ろから見ると、ジャンベが歩いているように見えてならないらしい。
それでも私は休みの日になればジャンベとともに家から近い目黒川へ行き、さくらの木の下でジャンベを叩く。たまに通りがかりの通行人から演奏料? ら
しきものももらえたりする。このジャンベがきっかけで、以来、我が家には少しずつ楽器が増えてきた。ジャンベ以外の小さな太鼓(高さ50cmに直径15cm程
度)にガリンバという金属音が美しく奏でられるもの、そして最近ではアコギまで買ってしまった。加えて、やれアンプやらスピーカーやらミキサーやらで
、六畳一間の我が家の大半は、音楽機材と楽器で占めている。

ベッドが備え付けの昇降式なのが幾分救いだ。六畳フルに使える。と言っても、もちろんベッドの下には愛する楽器たちが占拠しているのでベッドは一番下ま
で下ろせない。楽器を傷つけないため、途中までしかベッドは下ろせないので寝るときは飛び乗るようにベッドへ上り、起きるときは床へ飛び降りる。まる
で私がこの六畳一間で楽器と機材に飼われているようだ。素敵すぎる。愛する彼らと毎日生活を共にし、夜な夜な語り合う仲。今日はジャンベ、明日はアコ
ギ、あさっては……、というように、音楽なしでは生活できない私の部屋を見て、いつもバンドメンバーは呆れを通り越して関心している。

▼ヘッダ。Morrisとマークに施された貝細工がたまらない▼

Wh2021_2

▼ボディの絵柄とこのグラデーション、愛しています▼Wh2011_1

が、それだけ楽器を持っていても、夜な夜な練習していても、ちっとも上達しない。未だコードも覚えられず、紙の上に踊るおたまじゃくしたちも解読不能
な記号にしかすぎない。バンドのライブでは本来のヴォーカルに留まるのみ。やはり、私は楽器を買ったわけではなく、楽器に飼われているらしい。

この週末も、目黒の小さなバーの一角で、楽器ばかりを所有するヴォーカル女が握り締めるのは、マイク1本。そして悲しい声でブルースを歌っている。彼
女が店で楽器を手にしてステージに立つ日は来るのだろうか。
勢いだけはあるのに続かない……、所詮これがこの女の生きざま。

 

中村 有紀

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コメント
deco 2007/03/08 11:10

中村さん、こんにちは。僕もはるか昔にDJをしていた時、何を差しおいてもレコードとDJ機材。三度のメシより、レコード。ベルトが壊れてしまってもビニールヒモで、レコード。いつしか、ワンルームのロフトはフルでレコードラック。枕元には、美女軍団を差しおいて、ターンテーブル&レコード軍団。なーんてこともあったけ。

そんな愛情(と呼べるのかしら?)をかけたレコードたちが奏でる音楽からは、たくさんのうれしいと楽しいをわけてもらったなあ。

いつまでも音楽たちとは、愛し愛されの関係でいたいですね♪

中村 2007/03/08 16:03

>decoさん
コメントありがとうございます。私もクラブサウンドから音楽は入りました。最初に自分で買ったのがVestaxのミキサーですが、いまや、壊れてディスプレイにもなっていません(笑)。いい加減、修理に出したい今日このごろです。
音楽があるから明日もがんばれる。早く、楽器たちと相思相愛になれるよう、がんばります(笑)。


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