人生の重大な転機の1つ「転職」。
毎週月曜日は、人材紹介会社でエンジニアの「転職」と向き合っている
キャリアコンサルタントの“つぶやき”を紹介していきます。
さてさて、本日の“つぶやき”は……

*****

先日、美容院に行ったときのことです。

店長さんがよく喋るのです。よほど暇で話がしたかったのか
「銀座で床屋をやっていた時の政治家のお客さんの話」とか
「このお店(今の店)の経営がどれだけ大変か」などなど。
私が「もうかってそうですけれどね~」といったら、
店長がベらんめい口調でこんなことをいいました。

「んなことないよ~。
 カリスマだの何だのと、この商店街も美容院ばっかりでしょ?
 アメリカじゃ150人当たり1店舗の割合なんだけど、日本全国
 だったら30人当たり1店舗なんだよね。月に1回髪切るとしても
 30人×4000円だったら、売り上げはたったの12万円。
 こんなんじゃ商売やってられないから、リピーターを増やす
 ために努力してるんだ(キラリ☆)」

「へ~ぇ。なるほど」と思い、髪の毛を切った帰り道、早速商店街の
床屋と美容院の数を数えてみたら、あるあるあるある、商店街の
300mで何と14店舗! 昔ながらの理髪店から、はやりの美容院まで、
まるでラーメン激戦区さながらです。
「これは商売頑張らなきゃもうからないよな~」と思いました。

実は、私たち人材紹介会社も人ごとではありません。
厚生労働省によれば人材紹介の市場規模は約1200億円、紹介会社の
数は6000社を超えるともいわれています。
単純に計算すれば、1社当たり年間2000万円の売り上げ。

う~ん、かなり厳しいですよね。
産業としては非常に伸びているといわれる人材紹介業も蓋を開ければ
淘汰の時代。一寸先は闇? なのかもしれません。

そこで求められるのは、紹介会社の付加価値。
いい換えれば、どの人材紹介会社とつきあえばどんなメリットが
得られるのかということ。

求人案件・キャリア相談? 転職活動のアドバイス? それとも単なる興味?
紹介会社に対してどのような期待を持つかによって、実はサポートを
頼む人材紹介会社も異なってくるのです。

ちまたのカリスマ美容師が、切れ味鋭いテクニックと豊富な実績で、
オーダーどおりの髪型をつくるように、転職活動を通じて「将来」
という見えにくい目標を、いかに形にできるか。
そんな「カリスマ」コンサルタントがもっと増えていく環境を作って
いかないと人材紹介業全体も危ういかもしれませんね。

参考までに。弊社の付加価値は「専門性」。私の付加価値は……。


                     テクノブレーン 服部 泰三

*****

服部さんの付加価値は、リンク先のインタビュー記事にもある
「気付き」の提供。そして「憎めない笑顔」も大きなポイントです。

ワタシの付加価値は何でしょうねー。
「自分よりもアホな奴がいる」
と世の皆さんを安心させられることでしょうか。


                  生きざま番長 鈴木麻紀


※ 本内容は、メールマガジン「週刊JOB@IT」に掲載された「エージェント ウラ日記」に加筆修正したものです。

鈴木 麻紀

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