9月30日に開催した「@IT自分戦略研究所 MIX」、
企画から約1年、準備期間約半年、そして土日なく仕事をする怒涛の日々が続く最中、
たった1日だけ、仕事のことを忘れて、私は友達と新幹線に乗った。
行き先は静岡県掛川市にあるつま恋。

今から31年前、ミュージシャン吉田拓郎とかぐや姫は、
つま恋でオールナイトコンサートをやった。
そこに詰め掛けたファンは5万人にも及んだという伝説のコンサートである。

そして2006年9月23日「吉田拓郎&かぐや姫 Concert in つま恋 2006」が開催された。

060923__2

今回はオールナイトではないが、13時~21時30分までの8時間30分、
全国から集まった3万5千人のファンの平均年齢は40歳代後半くらい、
私よりも少し先輩だ。
一度に何万人レベルで熱狂的なおじさんおばさんが集まってるところなんて
探そうとしてもなかなか見つからないぞ(笑)。

そんな人たちがニコニコしながら、おそろいのTシャツを着ていたり、
手作りのうちわをふったり、
「たくろぉーーーーー!」「こぉーせーーーーつ!」と叫んだり、
まるでティーンエイジャーのようだ。

しかし、ステージ立つ吉田拓郎もかぐや姫も還暦前後のおじさんたちだ。
ただ昔を懐かしむようなコンサートではなく、
リアルな今を生きる等身大の彼らのステージを見せてくれた。

「30年ぶりにコンサートをやったけど、もう30年後にやることはできない。
お互い死んじゃってるから。次がもしあったら、魂でここに集まろう」

ここにいるほとんどの人たちは30年後、確実にこの世にいない。
それを笑い飛ばしてながら言った“おいちゃん”こと南こうせつは
なんともあったかい人だ。

歌をうたっても、ギターを弾いても、MCでは暴言を吐いても嫌味じゃない
吉田拓郎は、文句なくかっこいい。
スポットライトが当たっていないところで背中を向けてギターを弾く姿、
最後に深々とおじぎをした姿がとても印象的だった。

私も周りのおじさんやおばさんのように
「たくろぉーーーーーー!」と叫びたい気持ちになったが、
ちょっと恥ずかしくて叫べなかった。まだまだ私は青い。

自分がもっと年を取ったとき(もう十分おばさんだが)、
ここに集まってる人たちのようでありたいと思う。
それがかっこいい大人なような気がした。

東京に戻って、山手線に乗り、渋谷に降りたとき、若者の多さに驚いた。
つま恋にいた人たちも、渋谷にいる若者も、今を生きている。
あらためて現実を感じた私は中途半端なお年頃なのかもしれない。

余談:同行した友達(NHKの女性カメラマン)のインサイダー情報(笑)によると、
生中継されたNHKの番組で、私たちの姿が映っているらしい。
んーーー、観たいぞ!

小島 貴香子

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