人生の重大な転機の1つ「転職」。
毎週月曜日は、人材紹介会社でエンジニアの「転職」と向き合っている
キャリアコンサルタントの“つぶやき”をご紹介していきます。
さてさて、本日の“つぶやき”は……

*****

求人過多が続き、慢性的な人手不足が続くIT業界。
転職をする際に現職企業から強烈な引き止めに遭うケースが増えています。

Aさんは、大学卒業後IT関連のベンチャー企業に就職。
最新技術を次々と身に付け、入社3年目にプロジェクトでリーダー、
30歳を前にプロマネを任されるまでになりました。

だがしかし、Aさんには以前から憧れていた会社がありました。
業界最大手のB社です。
「B社で自分の力を試してみたい、転職後はプロマネという立場にもこだわらない」
彼の言葉からは、B社への強い思いが伝わってきました。
そこでB社にご紹介したところ、B社のニーズにAさんが合致して見事内定を獲得。

しかし、こんなにスムーズに内定を獲得できると思っていなかったため、
Aさんは立ち上がったばかりのプロジェクトを抱えていました。
さらに上司からも強く引き留められました。
責任感の強い彼は「動いているプロジェクトだけはやりきる」と決め、
B社に事情を話し、2カ月ほど入社を待ってもらうことにしました。
その一方、現職の上司になんとか退職を認めてもらえるようお願いしましたが、
なかなか首を縦にふってもらえません。

このままでは、せっかくつかみかけた夢が消え去ってしまう。

悩みに悩んだAさんは、なんとB社に相談するという行動に出ました。
大胆ともいえる彼の行動。
しかし、それがきっかけとなって両社の上司同士が話し合うことになり、
彼は転職を実現したのです。

あれから半年。
いまAさんはIT関連のイベントで講演をするなど、大活躍の日々を送っています。

リクルートエイブリック 服部 めぐみ

*****

人手不足だから、即戦力を採用。
すると、転職前の会社でその即戦力が抜けた穴を採用。
その採用で抜けた穴を、また別の会社が探してる……。

こうやって、慢性的に人手不足になっていくのかしらね?

                                                                     生きざま番長 鈴木麻紀

*本内容は、「週刊JOB@IT」のメールマガジンに掲載された「エージェント ウラ日記」に加筆修正したものです。

鈴木 麻紀

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