人生の重大な転機の1つ「転職」。
毎週月曜日は、人材紹介会社でエンジニアの「転職」と向き合っている
キャリアコンサルタントの“つぶやき”をご紹介していきます。
さてさて、本日の“つぶやき”は……

*****

春ですね。あの新卒のときの初々しい気持ちを思い起こすシーズンです。
眠い季節ではありますが、何かウキウキしてしまう、そんなシーズンでもあります。

さて、今回はシステムエンジニアの方を中心に転職のサポートをしている私が、
20代エンジニアの方にお会いして感じることをお話します。

転職を希望されていらっしゃる方は当然ながら現状になんらかの不満をお持ちです。
現職でのスキルアップの限界人間関係、希望されない職種への異動
年収の不満勤務環境、開発環境、キャリアチェンジ何となくUターン
社内恋愛破局、神のお告げ……

本当にさまざまな理由で転職を考えていらっしゃる方がいます。

転職は、それら問題の解消の手段として考えられますが、すべての問題が転職によっ
て解決されるわけではありません。まず、外部要因と自己の問題の2つをきっちり整
理する必要があります。

仕事をしているとさまざまな壁にぶつかりますが、それらの壁は自己の問題である
「自己の能力・考え方の壁」であることもよくあります。その場合は、転職されても
いずれ同じ壁にぶつかり、また転職を考えることになります。

転職希望者の方にお会いして感じるのは、転職を繰り返している方の多くが、
自己変革を必要としている問題にもかかわらず、外部要因に原因があるととらえていることです。

私は、転職支援の仕事をしていますが、転職すべきでない人には転職を勧めません。
過去と比べると確実に終身雇用は崩れ、転職される方も多くなりましたが、安易な
転職は最終的にその方の人生における成長の機会を奪っているケースも多々あると
思います。

では、安易な転職をしないためにどうしたらいいか? それを伝授しましょう。
転職を考えたときに自問してみて下さい。

(1)本当は何で転職したいのだろうか?
(2)ほかの会社に行ったら必ず解決できるのだろうか?
(3)新卒時の「何でもやってやる!」という気持ちでも乗り越えられないか?
(4)自分はこの会社でできることをすべてやったか?
(5)いま抱えている問題は、自己を成長させるチャンスかもしれないぞ。

安易な転職がなくなるとともに日本の労働者の生産性が高まり、少子高齢化で労働力
不足に突入しつつある日本の成長を維持できると思うのです。

春眠不覚暁(孟浩然)

パソナキャリア 成功案内人 こと 高橋 英輔

*****

転職は、今いる場所でやってやってやりつくして、
それでもなおかつ 何かを“したい”ときにするものなのかもね。

ちなみに、高橋さんのニックネームは“親方”だそうです。

生きざま番長 鈴木麻紀

*本内容は、「週刊JOB@IT」のメールマガジンに掲載された「エージェント ウラ日記」に加筆修正したものです。

鈴木 麻紀

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コメント
大木 2006/04/10 17:41

なんか、しみじみ読んじゃいました。
「退職理由」と「転職理由」が同じとは限らないんでしょうね。
退職理由はネガティブな理由(お金、人間関係、仕事内容でしょうか)であったりするけれども、転職理由はポジティブでありたい。
皆さんの、そんな声が聞こえてきそうな・・・。

maki 2006/04/11 11:59

そうですねー。
キツカケはなんであれ、転職って大きなチャンスですから、前向きに挑みたいなぁぁ。
と、番長は思います。

みもぞう 2006/04/12 16:14

ぼくが転職するときにも、本当に自分は転職したいのか?ただ前の会社から脱出したいだけなんじゃないのか?と思い始めると、もう負のスパイラルに入ってしまうことがありましたね。
「仕事がある」ということの喜びを、改めて感じた何ヶ月間でした。・・・うー、思い出したら泣けてきた。

maki 2006/04/12 22:55

転職を思いたつキッカケには、多かれ少なかれ負の要素があるのがフツーだと思います。
逆に、前向きばかりで全く負の要素がないのも怖いです。
そういう方は、次の職場も前向きに明るく辞めていきそう。理由もないのに。


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