ある日突然ナゾの組織に呼び出され、
「今 地球は存亡の危機にさらされている。
 この危機から地球を救えるのは、地球にただ1人。
 ○×△の遺伝子を持つ選ばれし勇者だけ、それがオマエなのだ。
 さあ、今日から地球を守りなさい」
とイキナリ宣言されます。
「いやいや、めっそうもございません。
 地球の危機を救うなんて、ワタシにはおこがましい(というか、荷が重い)
 ので勘弁してください」
と固辞するのですが、何でもDNAだかなんだかの関係で、
ワタシが正義の味方になるのは生まれる前から決まっていた事実。
オマエしか地球を守れないのだ、とほとんど脅しのように説得され、
「しょうがない、まずは体力作りからだ」と思い、ジョギングを始める……

こんにちは。
特捜ヒーロー大好き野郎、鈴木麻紀です
冒頭のエピソードは、ある日ワタシが見た夢のおハナシです。
ワタシはこれまで、正義の味方というのはこの夢のようにあらかじめなることが
運命で決まっていて、本人が望む望まないにかかわらず有無を言わさず決まるもの、
と思っていました。

ところが、今放映中の「仮面ライダー響鬼」は、どうも違うらしいのです。
このシリーズの設定では、正義の味方を“鬼”と言い、“鬼”は日本に代々伝わる
伝統的な職業らしい。
「うちは代々“鬼”の家系で~」というような世襲制のような面もあるけれど、
“鬼”の基本は志願制で、志願するものは先輩の“鬼”に弟子入りし、厳しい修行
の末、正式な“鬼”としてデビューします。
この設定のすごいところは、“鬼”を職業とみなしているところ。

“鬼”になることを親に反対されて断念した青年がいたり、“鬼”になるとはなん
ぞや、という「“鬼”として生きることのアイデンティティ」が重要なテーマです。
そうそう、先週までは“鬼”の仕事とプライベート(恋愛)との両立にみんなして
苦しんでいました。

メールマガジン「@IT通信」のコラムでも書いたことがあるのですが、
ワタシ、正義の味方の雇用形態や給与については、常々気になっていました。
正義の味方の皆さんは悪を倒すことで何らかの報酬を得ているのか、
それとも完全なボランティアなのか。

もし何らかの報酬を貰っている場合は、何をベースにその額が決まるのだろうか?
生活の心配をせずに戦いに専念してもらうために固定給
いやいや、それでは「何人倒したって一緒じゃーん」ということになってサボル奴
とか出るかもしれないし、なによりモチベーションが維持できなくなるかもしれない。
では、期初に「何人悪者を倒す」という目標を立てて、その達成度合いによって翌年
の給与が決まる成果報酬形式
「1人倒すたびに●●円」的な完全歩合制
どういう形式にすれば正義の味方の皆さんに気持ちよく働いていただけるのか、
考えると夜も眠れません。

うーむ、お給料のことを気にしているようでは、ワタシはまだまだ立派な正義の味方
にはなれそうもありませんね。
立派な“仮面ライダー魔鬼”になるべく、まずは今の仕事に精一杯向き合ってみたい
と思います。

鈴木 麻紀

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コメント
Emie Kayama 2005/10/21 12:27

まだ響鬼を見たことがないのですが、楽器を演奏して音で敵をやっつけるという設定には驚きました。
あと家族が「ブリーチ」という少年ジャンプ連載からアニメになったものが好きでたまに見るのですが、死神が化物をやっつけていました。こちらも死神養成学校みたいなものがあったような。最近は死神界の内乱だったかな。。。

kouta 2005/10/21 16:22

議員年金廃止のニュースで議員のどなたかがTVでコメントしていたのですが、議員年金廃止しちゃうと老後のために副業に精を出す議員の姿が浮かぶとかなんとか。そもそも、そんな人に、国会議員という正義の味方を任せてはいかんでしょ。やっぱり。

maki 2005/10/21 22:16

死神養成学校があったり、職業としての正義の味方があったり、この業界もちゃんとレールが引かれているのですなぁ。
特別な人がなる職業っぽくないですね。
音楽専門学校を出たらミュージシャンになれる、みたいな感じ。
政治家養成学校(もどき)もありますしね。


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