日本のICT国際競争力(1)イノベーションを生み出す環境が突出して低い日本
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総務省は2013年12月2日、「ICT国際競争力強化・国際展開に関する懇談会」を開催し、日本のプレゼンスの低迷状況を打破するため日本の国際競争力および国際展開に関する方策の検討を進めています。
日本の一人あたりのGDPは、1990年前半から2000年前半までは5位以内に入っていたものの、その後は急激に順位を落とし、2008年以降順位をあげているものの12位といぜん低い水準となっています。また、日本の産業の国際競争力は世界24位まで順位を落としています。
出所:総務省 ICT国際競争力強化・国際展開に関する懇談会(第1回会合)
世界経済フォーラム(WEF)が毎年公表しているICT競争力ランキングでは、2005年は8位まで上昇したものの、近年は20位前後と低迷しています。
出所:総務省 ICT国際競争力強化・国際展開に関する懇談会(第1回会合)
特に低い数値となっているのが、全体税率(112位)、起業に必要な時間(94位)、企業に必要な手続きの数(88位)、ビジネススクールの質(88位)など、ビジネスにおけるイノベーションを生み出す環境が突出して低い数値となっています。
出所:総務省 ICT国際競争力強化・国際展開に関する懇談会(第1回会合)
一方、日本の通信インフラの億歳比較では、光ファイバ、固定ブロードバンドの単位速度あたりの料金、超高速ブロードバンド、第三世代携帯比率などは、世界でも類を見ないほど高い水準となっています。
日本のICT国際競争力、ひいては日本の産業競争力やGDPをあげていくためには、この高速の通信インフラを活用したより高いレイヤでのイノベーション創出が課題となっています。
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