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2010年を振り返る:情報通信政策

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2010年は、民主党政権下で本格的に情報通信政策が進められた年でもありました。とりあげたブログの件数は多かったのですが、「情報通信政策2.0」のカテゴリですべて拾いきれませんので、2010年6月以降の内容について整理をしていきたいと思います。

GIEシンポジウム 情報通信八策をみんなでバージョンアップしよう!に参加して #GIE_Hassaku(2010/6/2)」では、慶應大学主催のシンポジウムに参加してきた内容を紹介しました。当時、民主党情報通信議員連盟が提示された「情報通信八策」の主要項目は以下のとおりです。

  1. 情報通信分野におけるタテ割りの打破のため、強力な推進体制をつくる
  2. 情報通信関連投資の倍増により、100兆円の新市場を創出する
  3. 電子政府と業務見直しを一体的に進め、行政コストの5割削減を目指す
  4. 情報通信を最大限活用し、子どもたちの学力・創造力を向上させる
  5. 医療の情報化により、国民本位の医療サービスを実現する
  6. 「光の道」の100%普及を目指し、50兆円の電波ビジネスを生み出す
  7. デジタルコンテンツの普及により豊かな暮らしを実現する
  8. 情報通信を活用し、地域温暖化や災害から国民を守る

新成長戦略:科学・技術・情報通信立国戦略と工程表(2010.6.21)」では、6月18日、菅直人首相が掲げる「強い経済」実現への道筋を示す「新成長戦略」を閣議決定し、工程表の中身について少し紹介をさせていただきました。

民主党政権下の主なIT関連政策の報告書等のまとめ(2010/6/21)」では、内閣府、総務省、そして経済産業省などがとりまとめた報告書について整理をしてみました。

新たな情報通信技術戦略:クラウドコンピューティングサービスの競争力確保等 工程表(2010.6.24)」では、5月11日に公表した「新たな情報通信技術戦略」の中で、「クラウドコンピューティグサービスの競争力確保等」の工程表を少し整理してみました。工程表は、「データ利活用による新産業創出」、「データセンターの国内立地の推進」、そして、「関連技術の標準化等」の3つに分類されています。

新たな情報通信技術戦略:「霞が関クラウド」の工程表(2010.6.25)」では、「霞が関クラウド」のベースとなる「政府の情報システムの統合・集約化」の工程表を紹介させていただきました。工程表では、「徹底した業務改革の推進」「行政期間横断体制の構築」、そして、「政府共通プラットフォームの構築・運用」の3つに分類されています。民主党政権では、「霞が関クラウド」というキーワードは、「スマート・クラウド戦略」の中では掲載されていましたが、積極的に使っていないというのが印象です。

新たな情報通信技術戦略:教育分野の取り組み 工程表(2010.6.29)」では、教育分野の工程表をまとめてみました。

教育分野の工程表では、

  • 学校の情報化の教育方針
  • デジタル教科書・教材の普及促進、情報端末・デジタル機器の整備充実
  • 学校・教員へのサポート体制の充実等
  • 情報活用能力の向上
  • デジタルデバイドの是正・リテラシー教育の充実等

の5つに分かれており、デジタルデバイド以外は、『学校教育の情報化戦略的かつ一体的に推進する「教育の情報化ビジョン(仮称)」の策定』が横断的な位置づけとなっています。

参考ですが、「iPadにダウンロードした政府関連の公開資料や報告書などについて(2010.8.13)」のブログの中では、これまでダウンロードしてきた政府の資料を紹介しています。以前は報告書を紙で印刷していたのですが、最近はiPad等の端末で読むようにしています。

IT戦略本部における電子行政に関するタスクフォースの設置と調査方針について(2010.8.23)」では、「高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部(IT戦略本部)」が、8月9日、第四回企画委員会を開催し、企画委員会の中に、電子行政、医療情報化、ITSタスクフォースを設置し、その調査方針について公表していますが、注目すべき電子行政に関するタスクフォースの調査方針について整理をしてみました。「電子行政に関するタスクフォースの設置と今後について(2010.9.16)」でも同様にまとめています。

原口総務大臣の刊行記念講演+サイン会に参加して(2010.8.24)」では、8月23日に、八重洲ブックセンターで当時の原口総務大臣の著書「ICT原口ビジョン」の刊行記念講演+サイン会に参加し、サインをもらってきたことなどを紹介しています。結構感動的でした。。

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GIEシンポジウム「国民ID制度を考える」に参加して #GIE_ID #kokuminID(2010.8.30)」では、8月26日、慶應大学で開催された第11回GIEシンポジウム「国民ID制度を考える」に参加してきた内容を紹介しています。Togetterでもまとめられています。

デジタル教科書の政策のまとめとこれから(2010.9.23)」では、デジタル教科書に関連する教育とICTに関する政策の動きについてまとめてみました。

データセンターの特区創設と国内立地推進について(まとめ)(2010.9.30)では、データセンター(クラウド)特区関連の政策や自治体の動きについて整理してみました。

日本のオープンガバメントの動き(まとめ) #opengovjp(2010.10.1)」では、「国民の声アイデアボックス」など、日本で取り組むられているオープンガバメントの施策についてまとめてみました。オープンガバメントは米国で先行していましたが、日本でもようやく動き始めたというのが印象です。

ICT関連の事業仕分け結果について(フューチャースクール、地域ICT利活用広域連携事業、新ICT利活用サービス創出支援事業、ICT海外展開関係事業、総合特区推進事業など)(2010.11.18)」では、事業仕分けの対象になったICT関連の事業について整理をしてみました。フューチャースクールについては、その後予算は縮減されたものの実施する方向となっています。

「データセンターの国内立地環境整備」に関わる規制緩和の対応と各省庁の見解について(2010.11.22)」では、新IT戦略本部の「情報通信技術利活用のための規制・制度改革に関する専門調査会」の「検討項目に関する整理表」の44番目に「データセンターの国内立地環境整備」があげられており、コンテナ型データセンター設置に向けた規制緩和の対応についての内容をまとめてみました。

ジャパン・クラウド・コンソーシアムについて(2010.12.6)」では、産官学とオールジャパンで取り組むクラウド関連のコンソーシアムの取り組みについて紹介をさせていただきました。

2010年の情報通信関連を振り返る【展望2010から】(2010.12.17)」では、1年前に、映像新聞で情報通信の展望について特集記事を執筆させていただきましたが、1年後予想がどうなったかまとめをしてみました。

以上、すべては紹介できませんでしたが、ブログの中ではとりあげませんでしたが、「光の道」構想や周波数など、様々な情報通信政策の取り組みが見られました。来年は、どのような方向に進むのか、引き続き政策の動向を研究していきたいと考えています。

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