電子行政に関するタスクフォースの設置と今後について
IT戦略本部(高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部)は、9月15日、企画委員会の属する「第1回電子行政に関するタスクフォース」を開催し、その資料を公表しました。
電子行政に関するタスクフォースにおける調査の方針の各項目は以下のとおりとなります。
1 電子行政推進の基本方針の策定
2 行政サービスのオンライン利用に関する計画の策定
3 行政ポータルの抜本的改革と行政サービスへのアクセス向上
4 国民ID制度の導入と企業コードの導入
5 全国共通の電子行政サービスの実現
6 行政情報の公開、提供と国民の政策決定への参加等の推進
これらの項目を見る限り、今後の電子行政の推進において、本タスクフォースは、非常に重要な位置づけになるのではないかと推測されます。
政府が6月18日に閣議決定した「新成長戦略」においても、以下の工程表にもあるように、非常に重要な位置づけとなっています。
本タスクフォースでの検討課題は先にあげた取り組み方針に基づき、以下の検討テーマ(例)があげられています。検討テーマと今後の対応についての関連性を見るために、6月14日に公表された新IT戦略の工程表も掲載してみます。
行政刷新の視点での検討においては、
- 情報通信技術投資の評価
- 業務改革(BPR)との関係
- 政府CIO設置のあり方
行政サービスのオンライン利用に関する計画の策定においては、
- 費用対効果等の考え方
- 対象サービスの範囲等に係る基準
- 業務プロセスの見直しの考え方
行政ポータルの抜本的改革と行政サービスへのアクセス向上においては、
- 証明書等の種類
- 行政キオスク端末の展開
- オンラインによる証明書入手
- データ連携によるペーパレス化
国民ID制度の導入と国民による行政監視の仕組みの整備においては、
- 国民IDコードの利用形態
- 国民ID制度により実現する行政サービス
- 情報連携基盤
- 個人情報保護
全国共通の電子行政サービスの実現については、
- 国と地方の協力による全国共通の電子行政サービスの実現
- 電子的フォーマット共通化・バックオフィス連携・業務プロセス改革
- 企業コードの導入
行政情報の公開、提供と国民の政策決定への参加等の推進においては、
- 行政情報の公開、提供
- 国民の政策決定への参加
工程表を見ていると、一つの目安となるのが、2013年です。本タスクフォースにおいて、どのような調査や検討がなされ、どのように方針や工程表に反映されていくのか、今後の取り組み状況が注目されるところです。