オルタナティブ・ブログ > 『ビジネス2.0』の視点 >

ICT、クラウドコンピューティングをビジネスそして日本の力に!

NHKクローズアップ現代「新情報革命“クラウド”の衝撃」を見て

»

NHKのクローズアップ現代(10月15日放送)で「新情報革命“クラウド”の衝撃」が放送されました。

今回の放送された内容のポイントを整理すると以下のようになるかと思います。

 

引用開始==========================

クラウドコンピューティングの登場により、すべてがインターネット上のコンピューターで処理を行うことができるようになった。そのため、パソコンにインストールするソフトウエアはいらない。企業の経営や人々の働き方を大きく変えることになった。そしてIT業界自体が大きく変わろうとしている。そしてクラウドは世界中に広まっている。 

特に中小企業のとってはIT投資をする資金力がなかったが、会社の規模に関わらず、安くスーパーコンピューティング並みのシステムを手に入れられるようになった。

セールスフォース・ドットコムが提供する顧客管理を中心とした営業支援ツール(CRM:Customer Rerationship Management)の事例を紹介。 

セールスフォース・ドットコムのサービスを利用するユーザは、4万8000社、年率5割で成長している。1日に世界中から送られてくる1億5000万のアクセスを処理している。

まず、日本の大手メーカーのキヤノンマーケティングの事例。 

費用は6分の1に抑えることができた。多岐に分散していた部署間の情報をクラウドで共有できるようになった。

そして、中小企業のツルガの事例。 

社員10名の商社でクラウド(セールスフォース・ドットコムの営業支援ツール)を利用することによって、2割の成長を遂げている。営業の活動状況を可視化できるようになり、これまで一人でお客様を担当し、勘に頼っていた営業スタイルから営業からお客様サポートまで分業することによって、お客様に優先順位をつけ効率的にお客様対応ができるようになった。そして、活動内容を把握できるため人事評価にも活用するようになった。

マイクロソフトもクラウドの流れを無視できなくなり、バルマー氏はクラウドを収益の柱にしていくと発表。 マイクロソフトは世界各地にデータセンターを建設。クラウドによるビジネス領域を一気に拡大しようとしている。

セールスフォース・ドットコムとグーグルが提携し、クラウドの領域をさらに拡大しようとしている。 


新たな課題が見え始めた。

クラウドは情報が集中するので、ハッカーからの標的となる。顧客流出の事例も出ている。 

経営の方針から人事情報等をすべてクラウドにあずけてしまうことは、いくらセキュリティを高めても、他人に移ってしまうことであり、不安感はぬぐえない

日本企業が苦戦している。ハードウエアベンダーが多いため、なかなかクラウドの領域に参入できない。ベンチャー企業も投資がないのでなかなか育たない。すべての情報がアメリカに行ってしまう。 

引用終わり==========================

 

という感じです。

今回、まず最初に驚いたのは、NHKがクラウドに関する内容を、夜の7:30のクローズアップ現代で放送したことです。まだ、IT業界+一部の興味のある人の間のみで知られるキーワードだと認識していましたが、今回の放送により一般の方々にも認知されるキーワードとなっていくのではないでしょうか。 

ただ、今回放送した内容はセールスフォース・ドットコムのサービスの事例が中心で、クラウドの内容を十分に説明できたかというと、十分な時間ではなかったような気がします。

いずれにしてもNHKが放送したことの影響は大きいはずで、クラウドは「技術論」よりも「クラウドというサービスがもたらす企業経営や働き方の変化」に関する議論が中心になっていくのではないかと感じているところです。


Comment(5)

コメント

林さん
 いつも興味深い記事をありがとうございます。
 私も見ました。
 私はかなり違和感を覚えました。
 クラウドとSaaSを混同しているように感じました。
 しかし、こうやって特集番組や記事がいろんな形で出て行きながら、一つの考え方になっていくのでしょうね。
 林さんの記事、これからも楽しみにしています。

林様
吉田様もご指摘のとおり、私も違和感のある内容の放送に感じました。
ただ、ITによってビジネスのスタイルが激変していく中で、今後もこうした放送によって、注意喚起していくことも大事だとは思いました。

追伸:
気にすることではないと思うのですが、企業名の表記が違っております。
「キャノン」×
「キヤノン」○

>吉田 賢治郎さん
コメントどうもありがとうございます。
>私はかなり違和感を覚えました。
>クラウドとSaaSを混同しているように感じました。
確かにIT業界の人間にとっては、結構違和感を感じる内容がいくつかあったかと思います。でもこうやってIT業界の前向き?なことを放送していただけるのは、良かったと思います。クラウドもこれから、いろんな話を積み重ねて、定義されていくのではないかと思っています。

>四方山三吉さん
コメントどうもありがとうございます。
四方山三吉さんのブログも読ませていただきました。
内容は、業界の人間から見るとまだ十分ではなく違和感があったではないかと思います。
ただ、テレビを見てどういう意味なのかと考え、検索し、このブログにたどり着くユーザも多かったのにも驚きました。放送の内容はともかく、こうやって業界のクラウド化の動きが取り上げられること自体は良かったのではないかと思っています。

syogo

クラウドについてNHKが取り上げたことは私も驚かされました。なぜならクラウドコンピューティングについてあまり知識がなくて、でも最近よく取り上げられているキーワードだなと思っていたところタイムリーに来たからです。
確か、あの時間の枠についてはキャスターの女性が立案から自ら取材などを行っていると聞きました。
留学などもされていて華やかな経歴をお持ちの方です。
恐らくいろいろな話題の最先端に携わっているので、
取り上げたのではないかと思います。

私自身、教育が古く計算機資源を共有し、端末はほんとうにリクエストを中継するしかない存在でしたので時代は巡り違った形での中央集権の形になっていくのかなぁと考えさせられました。

パーソナルではホームクラウドコンピューティングもおもしろいのではないかと思う今日この頃です。

syogoさん
コメントどうもありがとうございます。
NHKが取り上げたことで、一般ユーザの認知度があがったのは非常に大きいことだと思っています。クラウドはコンシューマーの中で受け入れられていくかと思いますが、企業分野にどこまで浸透していくのか、ここ数年の動向は注目です。

コメントを投稿する