通信産業において今後1年以内に事業展開したい分野
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原油価格の高騰など景気の先行きが不透明です。多くの業界では、原油価格の高騰により、価格の値上げ、そして廃業や倒産に追い込まれる件数も増えてきました。就職戦線においてもこれまで空前の売り手市場と言われていましたが、この先は厳しくなることが予想されます。
私たちが勤めている情報通信業界はどうなるのでしょうか?
総務省は7月31日、平成20年4月に実施した「通信産業基本調査」の結果の取りまとめを公表しました。
今回の調査結果のポイントは
- 通信産業の平成18年度売上高(実績額)は、18兆7,018億円と対前年度比3.3%増。平成19年度売上高(見込額)は、19兆4,135億円と対前年度比3.8%増。
- 経営指標では、売上高経常利益率及び労働生産性ともに全産業と比較して2倍以上。
- 新規に展開したい事業分野については、電気通信事業及び有線テレビジョン放送事業が「無線インターネットアクセス」、民間放送事業が「デジタルコンテンツ制作」、インターネット附随サービス業が「コンサルティング」。
となっています。
新規に展開したい事業分野についてもう少し掘り下げてみましょう。
電気通信事業の上位5つは、
- 無線インターネットアクセス
- IP電話
- デジタルコンテンツ配信サービス
- サーバ・ハウジング
- ASP
有線テレビジョン放送事業の上位5つは、
- 無線インターネットアクセス
- IP電話
- FTTHサービス
- デジタルコンテンツ配信サービス
- デジタルコンテンツ制作
民間放送j行の上位5つは、
- デジタルコンテンツ制作
- インターネット通販
- デジタルコンテンツ配信サービス
- ポータルサイト運営
- 新聞・出版業
インターネット附随サービス業の上位5つは、
- コンサルティング
- 情報ネットワーク・セキュリティ・サービス
- ASP
- ポータルサイト運営
- デジタルコンテンツ配信サービス
となっています。
WiMAX や次世代PHS等、モバイル・ブロードバンドの潮流になっており、無線インターネットアクセスへの事業展開、そして、ネット普及に伴うデジタルコンテンツへのビジネスの期待が読み取れます。これからは、携帯端末からいつでもどこでも、そしてあなただけに好きな情報や動画にアクセスできる時代が来ることが期待されます。
また、1年以内の新規事業展開の意向の割合は、
- 電気通信事業 33.9%
- 民間放送事業 27.7%
- 有線テレビジョン放送事業 43.3%
- インターネット付帯サービス業 40.8%
となっており、他の業界と比べると、まだまだ新規事業への展開について積極的な姿勢を示しているように見受けられます。
個人的には、この業界、これからまだまだおもしろくなる可能性がたくさんあると感じています。
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