翼をください

2007/06/27

6月22日(金)、この日、テレビの前で涙を堪えながら

「バルス!」

と叫んだ方はどのぐらいいらっしゃったのでしょう……。
そのうちの1人が私だったわけですが。
こんばんわ、パズーに恋する中村有紀です。


ラピュタを見終わった後の私の夢は、「鳥になりたい……」になりました。
そこで、その夢を叶えるべく、モーターパラグライダーを体験しに、
千葉の先っぽへ行ってきました。
▼噂のモーパラって何? ▼
http://www.skyangel.co.jp/mota.html

太平洋の水面はきらきら輝き、それだけで私は歓喜乱舞。
1人で行くのがめちゃめちゃ怖かったので、バンドメンバーも道連れに。
ドラマーが持参した太鼓のリズムにあわせて砂浜で踊り狂っていると、

「はい、はい。君の番だからね。おとなしく装着して」

と、身体に機材をあっという間に装着されました。

重さ40kgのモーターを背負ったインストラクターと2人でいざ、空の世界へ。

Sk1_2

フライト前は、
「死んだときは、菊はいや! 真っ赤なばらにして!」
なんていっていたのに、いざ飛んでみるとすっごい気持ちいい!

パズーやシータはこんな気分でラピュタに向かったのかしらー、
なんて私が思っている地上ではバンドメンバーはビデオを回しながら、

「絶対、あいつびびってるよ」、

「ほんまやな、ビルの9階から落ちたら死ぬんやって」
「……有紀、短かったけど楽しかったよ。ありがとう」

などなど。よくいってくれてました(怒)。

こんな会話がされているとは露知らず、私は写真を取りまくり。
この日は湿気が多く、太陽を囲うように円形の虹が出ていました。

Shineryoko2007061_2

そして驚いたのが、上空はびっくりするほど静か!
Sk2

風の音だけで、時間が止まったような感覚(注:モーターの音はします)。
普段、私たちの生活では常に何かの音がしていますよね。
こうして原稿を書いているいまもキータッチの音に電話の鳴る音、人の足音など。
そういう日常を感じさせるものが全くなくて、「無」って、こういうことをいうのかな……、と思ってみたり。

音がないからか、上空では時間が止まっているように感じます。
普段は時間に追われるのに、時間に追われることもなく、
ただ太陽の光と風を肌で感じる。

「生きてるーーー!」って実感がじわじわと沸いてきます。

普段、出社してから退社まで、私はほとんど外に出ることがありません。
外が晴れているのか、雨が降っているのかさえ分からないなんてしょっちゅうです。
うちのドラマーは1日の大半を愛する自転車で駆け回る仕事、雨の日も、晴れの日も。
自分はとてもありがたい環境にあることは重々承知ながら、
太陽が沈む瞬間をほとんど見れない私にとって、「隣の芝は青い」なんでしょうか。
ドラマーが羨ましく思うこともしばしばあります。
でも、その逆もあるようです。

そんな私だからこそ、こういう非日常を味わう息抜きが重要なんだなと、
しみじみ感じるフライトでした。
シータな気分を目いっぱい満喫し、
下界へ下りるとメンバーがランディングに合わせて太鼓でお出迎え。

その後、インストラクターの先生と話して、今度は更に上空の雲の上まで連れて行っ
てくれることを約束してくれました。

Sk3

中村 有紀

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