人生の重大な転機の1つ「転職」。
毎週月曜日は、人材紹介会社でエンジニアの「転職」と向き合っている
キャリアコンサルタントの“つぶやき”を紹介していきます。
さてさて、本日の“つぶやき”は……

*****

る日、社会人1年目、23歳の若いシステムエンジニアが相談におとずれました。
アサインされていたプロジェクトの内容には大変満足しているものの、
「残業を減らしたい」「自分の時間が欲しい」という相談内容でした。
現在の会社では、仕事を定時で終えて帰ろうとすると、周囲に

「アイツは変わり者だ」

と白い目で見られるそうなのです。
本人は「何としても定時で終わらせてやる!!」といった意識で、毎日仕事に
取り組んでいるのですが、周りの人は「定時で終わらせる」といった考えを
持っているとは思えないとのことでした。

多少不満はあってもまだ1年目、やりたいこともできているので、当面はその会社で
力を積みたいということになり、結局、転職活動には至りませんでした。

製造業などに比べればまだまだ未成熟なIT業界、残業が当たり前という会社も
たくさんあるようですね。
私自身SEの経験があるので、トラブル発生時や納期前の深夜業務など、
どうしても対応しなくてはならないことがあるのは承知です。

でもその一方、今後のIT業界全体の労働環境を良くするためにも、
彼の素直な気持ち、つまり「定時で仕事を終わらせたい」という考え方は
これからも大事にしてほしいなと思った次第です。

自分自身はというと……

「明日できることは今日やらない」なんて心の中で思いつつ、
ついつい遅くなってしまう今日このごろです(泣)。


                           アデコ   大田 耕平

*****

うーん(涙)。

長時間残業をしないと回らないような仕事の量や
仕事の仕方(組織も、個人も)は何かおかしいと思うし、
連日夜中まで働くのは健康に良くない、と頭では理解しています。

理解してるんだけど、現実がね……。


                       生きざま番長 鈴木麻紀


※ 本内容は、メールマガジン「週刊JOB@IT」に掲載された「エージェント ウラ日記」に加筆修正したものです。

鈴木 麻紀

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コメント
トラパパ 2007/03/19 13:34

こんにちは!


難しいテーマですね。
いろんな事情で残業したくないという相談を過去受けました。


もちろん圧倒的に自分都合が割合は多いですが、別の理由もあります。
1)育児(保育園に送迎の必要)
2)自宅介護(親御さん)
3)通院看病(親族全般)
4)社外活動(スポーツ・副業)


私は自己啓発等の自分都合も上記これらも、全て同じに扱おうとは努力しています。

ただ、自分都合の場合は特にそうだと思うのですが、やましいところはない、正当な主義主張のもと、残業しないで帰るのだとしても、残業している人たちにどのように声かけをして、どんな気配りのもとで退社するかは、ちゃんと考えてね、とは言い続けています。

残業する人が悪いとも限らない。
残業しない人が悪いとは限らないのと同様に。

お互いが自分のポリシーあるいはそのときの事情に基づき残業するしないが分かれている以上、相手方に対して心配りはしてほしいものと思っています。
みんなでそのビジネス環境を共有しているわけですから。


だから残業する人に対しても、残業しないで帰る人が一定の気配りのもとに退社するのに対して感情的な態度をしないような指導もしているつもりです。
もちろん、会社・プロジェクトとして「有事」の状況下では、相当の理由ない限り個人都合より会社都合を優先していただかなければならないときもあります。

そんなときに双方が歩み寄ったコミュニケーションできるために、このエントリで扱っておられる内容は業界全体として真剣に検討すべきテーマであると痛感します。

lei2 2007/03/20 08:48

難しい問題ですね。

私は、残業しないとこなせないくらいの仕事をしたことがありますが(つい数ヶ月前にも)、そういう場面でいろいろと知識ややり方を手に入れたこともあります。

私が見てきた先輩社員の中でも同様の経験から、若手にそういうことをすすめる人はいます。
あと、飲み会の席とかで武勇伝のように自慢する人もいるんですよね。
だから、若い人の中にはたくさん残業していろいろな知識を身につけるほうが、将来苦労しないと思ってしまう人もいる様な気がします。

って書いているうちに、私も苦労話を自慢したことがあるかもとちょっと反省モードです。

いろいろと書きたいと思ったのですが、愚痴モードになりそうなのでここらでやめときます。

ばんちょ~ 2007/03/21 17:55

トラパパさん、こんにちは!
気配り、大切ですねー。残業する派もしない派も。
ワタシは残業する派の人間ですが、過去の経験からすると、気配り以外にも

・残業しない理由をあらかじめオープンにしている
・勤務時間内はガムシャラに働いている

と、残業しない派は周囲の反発を買いにくいように感じています(特に2番目)。

leiさん、いつもコメントありがとう。
残業、というかそれぐらいギリギリまで頑張ってこそ得られる知識や経験って 確かにありますね。
でも、残業しない派がギリギリまで頑張ってないかというとそういうわけでもなく、逆もまた真なりなわけで。

トラパパさんもlei2さんも書かれてますが「難しい問題」ですなぁ。

はたやん 2007/03/21 22:09

はじめまして。

SE・教職・その他諸々を経て、今はハード系の派遣社員として設計に関わっています。

この部署も残業が多いの何の・・・
話では、ここは「自分から動いて仕事をもらう」という方針で動いており、主任クラスの人が率先して、遅い日には24時まで、さらに土日も出勤していることがあるとか。

若いうちは、根性に任せてビシバシ残業にも耐えられるかもしれないけど、40手前でそれをすると、確実に疲労蓄積させることになります。

派遣なので残業すればするほど給与に反映されますが、率直に「残業は避けたい」「定時に集中したい」派です。

毎週特定の日に、社内放送で「本日は定時退社日です」と流されますが、そんなものはお構いなしに、周囲では毎日延々と残業が続きます。帰る時間が20時でも、遠慮がちになりがち。

毎月40時間前後のペースで残業が続きますが、人海戦術が常態化しているようで、毎週水曜あたりから疲労が深刻になります。

このままでは、担当しているプロジェクトが終わるころには見の振り方を考えるのが賢明かもしれません。

ばんちょ~ 2007/03/24 03:51

はたやんさん、はじめまして。
「疲労蓄積」という言葉にドキリとしてしまいました。
1日1日は なんとかしのげる気がしても、過酷な生活を長年続けていると、どこかにひずみが生じてしまう。
残業は「耐えて」するものなのか、仕事を追い求めた結果するものなのか、うーむ。
後者だと精神的ストレスは少なそうですが、体力的にも知らず知らずのうちに「疲労蓄積」してしまいそう。

みのもんたさんや料理研究の服部先生は睡眠時間4時間なんですってね、いまだに。お二人とも決して若くはないけれども元気で働いているのは、もともと丈夫なのか、好きなことをやってるいるからなのか。疲労蓄積しないのかなぁ……。

はたやん 2007/03/25 20:52

>もともと丈夫なのか、好きなことをやってるいるからなのか。疲労蓄積しないのかなぁ……。

疲労はあると思いますが、好きなことや勝手の分かるレベルのことなら「はまり込んで」延々と仕事する人って多いですよね。

そのレベルになるには、若いころから一貫してその世界で基礎を積み上げなければ難しい。

「明日から仕事か・・・」
「たまには早く帰りてえなあ・・・」
なんて思っているうちは、残業への臨戦態勢をとりにくいことを痛感しています。でも、残業が「当たり前」という発送自体、前向きな職場風土とはおもえませんが。

ばんちょ~ 2007/03/27 00:52

「はまり込んで延々と」の疲労と、「たまには早く帰りてぇなぁ」の疲労は、同じ疲労でも質が違いますもんね。

>残業が当たり前
業務量がそうさせる(そうせざるを得ない)のか、職場の雰囲気がそうさせるのか。
職場の雰囲気だったらつっぱねられなくもないけど、業務量だったら、自分がつっぱねたら他の人に迷惑がかかるし。
悩ましいなぁ。

himat 2007/03/27 09:49

本当は、残業は悪い事!ってのを意識しなくちゃならない。
だってそうでしょ?常に過負荷で回さなくちゃならない機械設計したらバカって言われる。
仕事だって、過負荷にならないように労務設計をすべきで、残業当たり前ってのは、労務設計がなってないって事を白状しているみたいなものです。
大体において、ことさら非難するのは、しなくとも済む残業を意図的にやっているか、能力不足を棚に上げている等、後ろめたい事情を抱えているものです。本当にしなくちゃならない残業ならば、愚痴は言っても同僚を非難したりはしません。
ん、残業が本当は悪い事だと意識しているから非難するのかな?
他人を非難したって喧嘩になるだけで、事態は改善しません、悪い事だという意識を持って、悪いところを直していかない限り、より良い状態には持って行けないと思います。

ばんちょ~ 2007/04/01 23:29

>常に過負荷で回さなくちゃならない機械設計したらバカって言われる。
ココにドキリ。
確かに残業は悪いことなんですけど、
けどけど、どうしようもない時があるしなぁ……。


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