日本のICT国際競争力(4)イノベーションに関する国際競争力の低下
世界知的所有権機関(WIPO)によるイノベーションに関する国際競争力ランキング(Global Innovation Indx)において、日本の順位は年々低以下し、2007年の4位から25位まで下落しています。
出所:総務省 ICT国際競争力強化・国際展開に関する懇談会(第1回会合)
デロイトトーマツコンサルティングの調査によると、日本は自社にとっても市場にとっても新しい商品/サービス、事業から生み出された革新領域が半分以上の51.5%を占めるのに対して、日本はわずか11%と新たな産業創出につながっていないことが浮き彫りになっています。
出所:総務省 ICT国際競争力強化・国際展開に関する懇談会(第1回会合)
日米の起業意識の違いでは、人口に占める起業家割合が米国が8%から10%に推移しているのに対して、日本は3%から4%前後と半分いかとなっています。
出所:総務省 ICT国際競争力強化・国際展開に関する懇談会(第1回会合)
また、失敗を恐れて起業を躊躇する割合も日本は年々増加傾向にあり、2012年には半分を超え53%にものぼっています。
出所:総務省 ICT国際競争力強化・国際展開に関する懇談会(第1回会合)
特に、日本は理系人材が諸外国と比べて不足しており、イノベーションを生み出すためのICT人材が不足しているといえます。
大学卒業生に占める割合は韓国が60%以上で推移しているのに対して、日本は20%前半となっており、理系の卒業者数も緩やかに減少をしています。
出所:総務省 ICT国際競争力強化・国際展開に関する懇談会(第1回会合)
日本のICT国際競争力(1)イノベーションを生み出す環境が突出して低い日本 2013.12.9
日本のICT国際競争力(2)世界のICT市場の分析 2013.12.10
日本のICT国際競争力(3)グローバル展開モデル 2013.12.11