トラパパ@TORAPAPA:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) トラパパ@TORAPAPA

IT、特にコンサルに携わる方々を癒すメッセージを、ついでに趣味のダーツ話も交えて・・

« 2007年4月24日

2007年4月25日の投稿

2007年5月2日 »

「事業部じゃなくて会社全体として責任をとれ!」

プロジェクトでたまにこのような言葉を聞きますが・・・果たして本当にそれでいいのでしょうか?

ベンダーさんの多くは、

金融、製造、流通、・・・のような業界別。

ERPSCMCRM、・・・のようなソリューション別。

「事業部制」で経営しています。

いくらか企業の特徴で事業部の単位は異なりますが、事業部制というのはこの「事業部」の単位で取組(事業)を企画し、予算を組み、人を手当てし(配置)、そして取組から得た収益で採算をはじいていく、のが基本です。

ベンダーさんの取組で問題が生じたとき、当然事業部はその「トラブル」のシビリティ『深刻度合』やダメージ(被害額)等から、果たすべき責任をとるためにその問題解決に奔走することになります(まあ、これをやらない姿勢にしかみえなかったらそのベンダーさんはどうしようもないわけですが・・・)。事業部長もしくはその案件の責任者たる部長は当然どうやって少しでも問題が大きくならないよう、そして少しでも早く解決するように施策を考えては実行していくはずです。

ここで冒頭の話に戻ります。

ベンダーさんが期待に応えてくれないことは、(残念ながら)結構起こり得ます。それが起きて、「問題」として改善を迫っていくときに、「事業部の壁を超えて」責任を問う方がユーザー企業さんを結構数、目にしました。

・・・まあ口頭で話の勢い、発言するのはまあよしとしましょう。ですが公的文書にしたためるようなやりとりまでは、しない方が有効だと私は思っています。

(犯罪等、法的損害著しいときは、もちろんこの限りではないと思っておりマス)

そのベンダーさんは、経営の効率、すなわち収益性の最大化や、サービスレベルの最大化、そしてビジネスモデルの崩壊防止、等のために「事業部制」を取り入れているはずです。

ですから、「事業部を超えた」対応を迫るということは、そのベンダーさんに対して、収益やサービスの最低目標レベルを損ない、ビジネスモデルを崩壊させ、企業として経営存続を不能にしてでも「責任をとれ」と言っているようなものです。

問題を起こされたユーザ企業さんのお怒りはごもっともです。

大きく問題を起こしたら社長が直々に謝罪に来るとか、「会社としてのアクション」はあるでしょうが、私もそれなりにSIベンダー的な活動も過去たくさん経験してきましたので、その体験談からもあえて申し上げます。

「事業部として全面的に責任とれ」と強く言われ続けた方が、「会社として全社をあげて責任とれ」と言われるよりよっぽどこたえます。

というのも「事業部責任は持っていても全社として経営責任を問われるような責務は負っていない」からです。

「事業部責任と言われ続けている限り、どこにも逃げ場がない」のです。

「全社」と言われれば「事業部だけじゃなく会社全体で責任とればいい」から、いくらか肩の荷が心理的に降りてしまうことがあり得るのです。これでは責任の問い方として効果的じゃないじゃないですか。

・・・まあこんなこと書いてる私もたまにですが「貴様の事業部じゃなくて会社として誠意を示せ!」とか言われて、ひーっ!っていうときも実際はあるんですけど・・・

なお、ITmedia Executiveにもエグゼクティブ向けエントリを書いていますので、ご興味のある方はあわせて参照いただければ幸いです。

TORAPAPA

« 2007年4月24日

2007年4月25日の投稿

2007年5月2日 »

» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP



プロフィール

北添 裕己

北添 裕己

アクセンチュア、ヘッドストロングを経て現在、キタゾエアンドカンパニーで金融機関主体の経営・ITコンサルに従事、特にプロマネ領域にカリスマ的手腕を発揮

詳しいプロフィール

Special

- PR -
最近のコメント
カレンダー
2013年5月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
torapapa
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

カテゴリー
エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ