佐川明美の「シアトルより愛を込めて」:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) 佐川明美の「シアトルより愛を込めて」

元証券アナリスト、前プロダクトマネージャー、既婚な現経営者が、日頃の思いをつづります。

« 2010年3月17日

2010年3月18日の投稿

2010年3月19日 »

悪乗りして、また勝手につけた本の帯シリーズ。

自分は日本人だし、日本人についてはよく知っているつもりでいた。でも、宮本常一著の「塩の道」を読んで、驚きの連続だった。

彼によると、

...とくに東日本における馬の使い方を見ますと、馬へは乗るものではなかった。(p.159)

...それでは騎馬民族というのはいなかったのかというと、騎馬民族は明らかに日本にいたはずです。そして、それは奈良・京都を中心にした政府を中心にして、そこで政治に携わっていた人たちというのは、騎馬民族の後裔だとみてよいのではないかということに気がついたのは、ごく最近のことなのです。(p.162)

それは絵巻物を見て気がついたのです。絵巻物を見ていますと、たとえば「年中行事絵巻」というものがあります。それを見ていると、たくさんお公家さんが馬へ乗って出てきます。衣冠や束帯や狩衣を着ています。その馬の乗りこなしのよさ。...(公家=)この人たちが、じつは騎馬民族の後裔だったのだということがよくわかってくるのです。(p.163)

この本の初版が1985年。25年も前のことだから、現在の民族史の通説はすでに異なるのかも知れない。でも、日本全国を歩き回り、ものいわぬ民具を見つめ、絵巻物を追った著者の検証の方法を、私も見習いたいと思う。

sagawa

« 2010年3月17日

2010年3月18日の投稿

2010年3月19日 »

» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP



プロフィール

佐川 明美

佐川 明美

米国シアトル在住。世界の伝統工芸を紹介する Ashton Road Ltd. のco-founder。

詳しいプロフィール

Special

- PR -
カレンダー
2013年5月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
akemi
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

カテゴリー
エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ