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人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

「待て! 前例があるかを調べてから」・・・って、おいっ!

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まずはお知らせです。

本日9月6日(木)と明日7日(金)、毎年この時期に開催されるプロジェクトマネジメントに関する日本最大級イベント「PMシンポジウム2012」があります。船堀です。

ワタクシは2日目AM(10~12時半)のセミナー枠にお招きいただいており、「若手をどう育てる?」をテーマにワークショップを行います。申し込まれている方、楽しんで一緒に学びませう。(私の講演やセミナーは、体験型にしているのですが、それでも、話す部分が多いことに最近気づき、今回のPMシンポジウムでは、その”話す”部分を極力カットして、できるだけ、来場した方が”やってみて””感じてみて””語り合って””何か新しく気づいて””整理して””持って帰って実務でどう使うかさらに考えて”・・・となるような構成にしてみました。

新しいコンテンツも盛り込んでみたので、それをぶっつけ本番でやってみるわけですが、うまく行きます!間違いなく。(と妙な自信)

本日は、基調講演や様々なトラックのセミナーが終日何本もあります。私も基調講演を大ホールで拝聴すべく早めに出かけて陣取る予定です。

さてさて。

佐川さんが「前例がない」について書いていらっしゃったのを見て、思い出したことを。

「前例がないから」という理由を述べる方って、じゃあ、「前例があるから」といってGOしたとしますよね。その基準となった「前例」を最初に作った時は、やはり、「前例がなかった」わけじゃないですか。じゃ、その時はどうやって「最初の例」を作ったのかな?ってなことを想像したこと、あるんでしょうかね。

これは、既に何度かあちこちで書いたのでおなじみの話ですが、ワタクシ、国立高校出身で(くにたちこうこう、です)、30年ほど前の都立高校、そして、進学校となると、妙な先生がいっぱいいたのですね。

今じゃ考えられないくらいチョー個性的な先生。たとえば、雨が降ると自転車に乗れないから、というような理由で休講になる国語の先生、とか。 帰国子女の流暢な発音に「練習してきたのはわかるが、もっとわかりやすく読め」と言ってしまう英語の先生とか。私の担任は地学の教師でしたが、3年間持ちあがりの、クラス替えがない学校だったにも関わらず、卒業までに45人全員の名前が覚えられなかったという・・・。

昭和の公立高校って、案外そんな感じだったようにも思います。他校出身者も似た経験をしていると最近になってよく聴くので。

である時、そう、たぶん、今時分です。 台風シーズン。

台風上陸、関東は暴風雨。電車止まりそう・・・。そんな時、学校を午後●時から休校にし、生徒たちを帰宅させるか、という検討が午前中から職員室で始まりました。私たちは先生がいないので、教室で自習という名の遊びタイムで時間をつぶしています。窓の外は荒れ狂ったようなお天気。さて。

教頭先生がその時、こう言ったそうです。

「待て。前例があるか調べてみよう」

・・・後刻、「皆、帰るぞー」と説明に来た先生(←数学の先生だったような)が呆れるように報告してくれた話です。

「台風で大荒れなのに、過去に休校した例があるかどうか調べてどうする?」と苦笑い。

私は17歳くらいで初めて「待て、前例があるか?」という大人の話を聴き、子ども?心に「下らんな」と思ったのでした。

「前例」は誰かが作るもんだし、その内、またその「前例」は誰かが壊すもんでもあるでしょう。

「前例が・・・」という言葉を聴くと必ず思い出す、遠い昔の国高(くにこう、と読みます)の思い出。








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