佐川明美の「シアトルより愛を込めて」:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) 佐川明美の「シアトルより愛を込めて」

元証券アナリスト、前プロダクトマネージャー、既婚な現経営者が、日頃の思いをつづります。

« 2009年4月16日

2009年4月17日の投稿

2009年4月18日 »

旦那と一緒に広島を訪れたのは、今から15年ほど前。向かうは他でもない、原爆ドームと平和記念資料館

資料館では、原爆による放射線、高熱火災、爆風、熱線による被害についての、あくまでも事実に基づいた説明が続く。ついさっきまでそこに腰掛けていた人が、一瞬にして跡形もなくなり、その影だけが石段にレントゲンのごとく残っている.... 初めて見た時、私はこの兵器の破壊力に、ただ驚くばかりだった。エンジニアの旦那も一つ一つ英語の説明を読んでいた。

展示順路もそろそろ終わりという場所で、旦那はなぜか壁の一面をなめるように追っていき、ある場所で止まってじっとしていた。何を見ているのかと思ったら、それは、1974年5月19日=インドが初めて核実験を行った翌日に、広島市長が当時のインド首相インディラ・ガンジーに送った抗議文だった。

当時高校生だった旦那は、インドの核実験のニュースに、これでインドも大国の仲間入りをしたんだと素直に喜んでいたらしい。しかし、この資料館で原爆の持つその威力を知り、果たして素直に喜んで済む問題なのか、疑問に思い始めたようだ。

オバマ大統領が先日プラハで行った演説が注目を浴びている。

And as nuclear power –- as a nuclear power, as the only nuclear power to have used a nuclear weapon, the United States has a moral responsibility to act. We cannot succeed in this endeavor alone, but we can lead it, we can start it.

So today, I state clearly and with conviction America's commitment to seek the peace and security of a world without nuclear weapons.

「そして核保有国 - しかも核兵器を用いたことのある唯一の核保有国として、米国は行動する道徳的責任がある。一国だけではこの(=核廃絶の)努力を実らせることはできないが、我々はリードし、始めることはできる。

今日私は、米国が、核兵器のない世界の平和と安全を追求すると表明する。」

先日書いた、"ジャパン・アズ・オンリーワン"に通じるのだけれど、日本は世界で唯一の原爆被爆国。核兵器を持っていて、しかも使った国のリーダーが「核兵器を捨てよう」と叫ぶのと、被爆し、先端の核技術を持ちながら核兵器を持たない国の国民が、「核兵器って、こんな破壊力があります。今後この武器によって死ぬ人がない世界を作りましょう。」というのと、どちらが説得力があるだろう。

広島の平和記念資料館展をイランで開催するのって、どうだろう。すでに実施されたあるいは企画中ならいいけれど。

sagawa

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佐川 明美

佐川 明美

米国シアトル在住。世界の伝統工芸を紹介する Ashton Road Ltd. のco-founder。

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