APACにおけるクラウド事業者のシェア、日本の上位は、AWS、MS、富士通、NTTが続く
Synergy Research Groupは2022年3月2日、第4四半期のAPAC地域別のクラウドサービス事業者の上位シェアの動向について、公表しました。
APACのクラウドインフラストラクチャサービスの売上は、第4四半期に約170億ドルに達し、年間40%以上の成長率で推移しています。
同地域では、パブリックIaaSが圧倒的に大きなセグメントで、パブリックPaaSとマネージドプライベートクラウドサービスがそれに続いています。
パブリックPaaSは、データベースとIoT向けサービスが特に大きく伸びたことで、第4四半期に最も高い成長率を記録しています。
APAC地域は現在、世界市場の3分の1を占め、北米やEMEA地域市場よりもはるかに急速な成長を続けており、APACのすべてのサブリージョンが力強い成長を遂げています。最も高い成長率を示しているのは南・東南アジアで、その大部分はインドです。中国がこの地域最大の国別市場であり、日本、インド、韓国、オーストラリア、香港がこれに続いています。
Synergy Research Groupが発表した新しい第4四半期のデータによると、アマゾン(AWS)、アリババ、マイクロソフトが、四半期ごとの収益に基づいてAPAC地域のクラウド市場を明確にリードしていることが明らかとなっています。
アマゾンはAPACの5つのサブリージョンのうち4つの地域で首位に立っており、この地域のライバルを大きく引き離しています。
一方、アリババは中国で強力にリードしており、その他の東アジア、南・東南アジア、オセアニア地域でも優位にたっています。
マイクロソフトは、現在4つのサブリージョンで2位、APAC地域全体では3位にランクされています。残りの上位のクラウドサービス事業者は、Google、NTT、IBMといった複数の市場で地位を築いているグローバルプレイヤーか、自国市場で強い地位を築いている企業となています。
Alibabaに続く中国のクラウドプロバイダー8社は、Tencent、Baidu、China Telecom、Huawei、China Unicomと、すべて地元企業です。
一方、日本では富士通やNTTが、韓国ではNaverとKTが大きな位置を占めており、オーストラリアではTelstraが挑戦者となっています。APACトップ20には、JD Cloud、Kingsoft、Oracle、Salesforce、Sinnet、Singtelなどのクラウドサービス事業者もランクインしています。
出典:Synergy Research Group 2022.3