大失業時代を乗り越える
5月6日のNHKスペシャル「“35歳”を救え あすの日本 未来からの提言」が放送されました。私と家内はほぼ同年代なので、他人事ではないとテレビに見入ってしまいました。
NHKではゴールデンウィーク期間中、明日のために今を見つめる報道プロジェクト「明日の日本」を”大失業時代を乗り越えろ」といテーマで、「NHKスペシャル(5/6)」や「おはよう日本30~5/2)」、「ニュースウォッチ9(5/4~5/6)」の中で集中的に放送していました。
NHKスペシャルの中では、35歳の年代に焦点をあてて、35歳1万人にアンケートを実施し、様々なシュミレーションを実施したところ、このまま何も策を打たない状況が続くと、中間層は急速に崩壊して貧困層へとメルトダウンし、日本の社会はこれから先、衰退の道を歩んでしまうのではないかという指摘がされています。
35歳周辺の年代は、第二次ベビーブームにより熾烈な受験戦争、バブル崩壊による就職難等、ロスジェネ世代の走りでもあります。このよう世代が今社会を支える世代となりながらも、派遣社員の比率が高く、経済環境の悪化に伴う雇用不安や給与の上昇が見込めない、超高齢化社会の到来等、多くの人が将来に不安を抱える状況となっているようです。
NHKスペシャルの中では、これらの問題を解決していくため、
- 積極的雇用政策
- 生活支援
- 仕事と家庭の両立支援
の仕組みを整備していく必要があるとしています。再就職支援プログラムにより、25万人が正社員になり、その結果、消費が拡大し、企業の業績が拡大し、経済成長率が高まるとしています。
共通しているのは、政府が「モノ」への投資から「ヒト」への投資を重視していくことによって、安定した雇用、そして安心して子育てができる環境が生み出せるとしています。
ヒトが育たなければ日本の未来はない。大失業時代を乗り越えていくために、政府の「ヒト」への投資の転換が期待されるとともに、中核世代となる私たちが自ら自分自身に積極的に投資をしていく営みが大切になってきているのかもしれません。