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生きる力を養うためにリアルとネットの世界で学ぶこと

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昨日、長男の保育参観に参加してきました。今日が父の日ということもあるので、多くの父親が参加されていました。幼稚園の中で見る子どもの姿、家で接するときとは一味違います。

保育参観の後、親父のための講演会に参加してきました。今回講演された方は、大自然に囲まれた幼稚園の園長先生です。子どもに自然を学ばせ、危険な遊び、汚い遊び、そしてうるさい遊びを積極的に体感させることによって、挑戦と意欲、そして生きる力を養うことが子どもたちにとって非常に大切であることをお話されました。

自然体験の話の中で特に印象的だったのは、キャンプの際に、実際に子どもたちの目の前で鶏を殺して裂いて、から揚げなどにして子どもたちとその肉を食べるという試みです。子どもたちは当初、鶏が殺されるところで涙を流しましたが、普段の生活の中で自分たちが肉と食べていることと同じことを自分で見て経験することができるのです。動物や植物の死によって、自分たちは食事をすることができて生きていること。「命をいただくこと」の意味を理解することが大切なのです。

自然の中には、考えること、工夫すること、我慢すること、そしてがんばることがたくさんあります。

ゲームやインターネットが普及し、子どもたちが、ネット(バーチャル)の世界とリアルの世界と区別がつかなくなったときに、秋葉原のような事件が起こってしまったと今回の講演の中で指摘されていました。リアルの世界の中で命の大切さを教えることが大切であるということを改めて感じました。

しかし、今の世の中は、自然の世界だけを理解していれば生きているというのはなかなか難しい世界になっています。ネットの世界、つまりICT教育の充実ももちろん必要でしょう。有害サイトや学校裏サイト等、学校教育において、ネットの危険性が議論され、有害サイトのフィルタリング規制も始まろうとしています。

子どもたちはネットの世界でも同様に、考えること、工夫すること、我慢することが必要だと考えています。ネットで事件が起きないために、学校現場での教育もありますが、親が子どもとネットに対して向き合っていないからではないかと考えることもできるでしょう。

子どもたちの生きる力を養うためには、一番大切なのはもちろんリアルの世界で命の大切さを教えることです。そして、子どもたちにはネットの世界も同様に、ネットの中で生きる力を教えていくことも大切です。そのバランス感覚が今の時代には必要ではないかと感じているところです。


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