ICTの未来(3) --コンテンツ信頼分析技術
ユーザがブログやSNS、そしてYouTubeやニコニコ動画などの動画投稿共有サイトに投稿するのが当たり前の時代となりました。
IDCの調査によると、2007年に281エクサバイトに達したデータは、2010年には1.8ゼッタバイト(1,800)エクサバイトに達する見通しです(関連記事)。
つまり、「コンテンツの信頼性分析」などでもご紹介させていただきましたが、これからも膨大に情報が増え続け、そしてスパムが増え続ければ、その情報(コンテンツ)の信頼性を見分ける技術の必要性が高まってくるでしょう。
今回は、「高度コンテンツ分析技術」の分野の中に位置づけられている「コンテンツ信頼性分析技術」を取り上げてみましょう。
「コンテンツ信頼性分析技術」とは、
情報の発信者や評判情報などを分析することで、その情報の信頼性や有用性を判断するための技術であり、新たな世代の情報サービスを支える根幹技術である。研究開発水準は、国内・海外とも大学・研究機関・企業などで着手された段階である。この研究開発による成果を活かしたアプリケーションとしては、Web コンテンツ信憑性分析サービス事業をはじめとした新たな情報サービスが考えられる。このサービスはコンテンツ利用一般に関わるため、将来の市場規模は、国内で0.3 兆円(2015 年)、世界で3.5 兆円(2015 年)と予想される。
としています。
2015年以降には、情報信憑性・信頼性分析エンジン、違法・有害情報分析・検地エンジン開発し、実現するとしています。
「離陸する動画アフィリエイトビジネス」等でご紹介させていただきましたが、NTT(持株会社)は、4月22日にネット上に投稿された動画や映像コンテンツの中に、あらかじめ登録された動画や映像コンテンツが含まれているかどうか、つまり著作権等に違反していないコンテンツがあるかどうかを高速に検索できる技術(ロバストメディア探索技術)を開発したと発表しました。1日数万件の動画処理を行える行う計画でYouTubeの規模クラスでも検証可能なレベルとしています(関連記事)。
動画も含めたコンテンツの信頼性技術が市場で実現すれば、ユーザにとっては、信頼できる情報へのアクセスが容易になり、新たなビジネスチャンスも生まれるのかもしれません。
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