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学校裏サイトとICT教育

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学校裏サイトの問題は依然深刻です。読売新聞の「ネット社会・深まる闇」の中にもネット社会の裏の世界の特集が組まれていました。また、以前「インターネットは怖くなってきている」や「インターネットに関するネガティブな意見が増えてきた」で紹介させていただきましたが、インターネットは子どもたちにとって果たしてメリットがあるものなのか懐疑的な意見も増えてきていると言えるでしょう。

 
中でも深刻なのは学校裏サイトです。今年の初めに「学校裏サイトの現状と対策の取り組み」を紹介させていただきましたが、さらに対策をすすめる動きが出てきています。

 
東京新聞の38日の朝刊によると、文部科学省は、新年度より全国の小中学校のいじめや自殺そして暴力などの調査結果を専門的に分析する担当の係を新設することを決めています。特に学校側が苦慮している「学校裏サイト」や「ネットいじめ」に分析に力をそそぐようです。

 
また、37日の読売新聞の記事には、いじめにつながる書き込みを見つけ出すシステムの実証実験を開始するというこが書かれています。一部の分析内容によると、一般的な話題で始まる後に、偶発的に級友の中傷に結びつく事例が圧倒的に多いようです。

 
先日、ある学校の校長先生や関係者の方と学校と保護者と児童をつなぐ学校SNSの今後の将来性の話をしたことがありますが、学校裏サイトと同じようなものができあがってしまう可能性があるということ指摘されたことがあります。

 
子どもたちのITリテラシーの昔に比べて向上し、情報に触れる機会も多くなりました。情報モラル教育とともに、ITを使って教育力をどう高めていくかということをもっと議論と体制整備をしていかなければ、「学校裏サイト」や「ネットいじめ」そしてネットの危険性等ネガティブな部分だけがスポットを浴びてしまい、ICT教育というのはなかなか離陸していくことが難しいのかもしれません。

 
いじめの問題は、ネットだけでなく、非常に根の深い問題であると認識しています。ただ、ネットの社会においては、学校裏サイトを使いこなす子どもたちのITリテラシーを、ネット規制の方向性だけでなく、児童が安全に“つながり”を享受できるコミュニティへの対応等もっとプラスに活用できる方向に誘導していく議論と仕組みづくりが今必要になってきているのかもしれません。

 

 

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