大切なのは“つながり教育”
文部科学省・国立教育政策研究所が8月14日、「教育に関するアンケート」調査結果を公表しました。「日本の教育はどの方向に向かっているか」という問いに対して、悪い方向に向かっていると答えた人が49.6%に対して、良い方向に向かっていると答えた人はわずか13.6%でした。
良い方向に向かっていると答えた上位3つは、
・ 習熟別指導や少人数学級等の個別学習の充実 (36.4%)
・ 早寝早起朝ご飯運動等の生活習慣の改善 (28.9%)
・ 教育基本法改正による目標の明確化 (28.5%)
悪い方向に向かっていると答えた上位3つは、
・ 家庭の教育力(しつけ等)の低下 (52.4%)
・ 社会モラルの低下 (35.7%)
・ 増大する学校の要望に対する条件整備が不十分 (31.4%)
となっています。
アンケート結果からわかることは、制度面等で改善は見られますが、社会モラルや家庭のしつけ、そして学校が多様化する要望に対応しきれない状況が浮き彫りになっています。学校からの話を聞くと、モンスターペアレント(自己中心的な要求を繰り返す保護者)が増えているようで、学校と保護者の関係がぎくしゃくしているケースも見受けられます。
私自身感じることは、教育が悪い方向に向かっているのは、家庭内の子どもとのつながり、社会(地域)とのつながり、そして学校とのつながりが希薄になってきていることが最大の原因の一つと考えています。「家族のつながり、地域のつながり、職場のつながり」でも紹介させていただいきましたが、2007年版の国民生活白書では、家族や地域のつながりが希薄になってきていることが指摘されています。
つながり教育を考えよう
教育を良くしていくために、教育再生委員会等政府も様々な取り組みを検討しています。一番大切なのは人間の基本となるつながりだと考えています。地域への活動参加やあいさつ等を通じて地域とのつながる機会を増やしたり、ブログやSNS等で子どもたちと学校そして地域とつながるのも良いでしょう。そして一番大切なのは、家族で子どもたちと多くのつながりを持つことです。つながりを持てば持つほど子どもたちは、豊かに育ち、学力向上にも結びつくのではないかと感じています。