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みなもと太郎さんから、『あすなひろしセレクション1 砂漠の鬼将軍』をいただきました。
この作品は1972年の「週刊少年ジャンプ」に掲載された短編で、冒頭7ページがカラー。カラー原稿が失われていて、この復刻のカラーページは、何とリアルタイムの読者で切り抜きを持っていた藤原カムイさんがスキャンして修復したものだそうで、その「いきさつ」を藤原さんが寄稿してます。値段は1000円で、以下から買えるみたいです。

http://asunahiroshi.jp/shop/selection-series/686

もうひとつ、注目すべきは、この原稿、宮谷一彦氏が自分のアシスタントを連れて助っ人に入っており、歴然と宮谷調の絵が途中何箇所か入っていること。車が群れをなして走る場面や機動隊との乱闘場面などが目につきます。

みなもとさんが宮谷氏に連絡を取り、宮谷さんの回想文「流星遭遇 -三鷹在住記-」が寄稿されているのも貴重。これがまた4段組で9ページもあって、読み応え充分。依頼したみなもとさんが、次々届くFAXを見て驚いたというから、依頼された分量をはるかに越えていたのでしょう。宮谷氏の文中には、吉祥寺で女学生集団相手に肌襦袢姿で鬼ごっこする金子光晴、寿司屋に着流しで現れた埴谷雄高なども登場し、肝心のあすなひろしが登場するのは3ページ目の終わり頃。話はあちこちに飛び、昔の宮谷マンガの過剰さを今も堪能できる文章。でも、みなもとさんも書いておられるように、貴重な証言であることもまた間違いないですね。

natsume

今期最後の講義は、試験のことと、見せられなかった視覚資料、「まんがビデオ」の紹介、絵巻物とスクロールして読むことの面白さを、映像と実物投影機で行った。そのあと、いくつか質問を受け付けた。以下は、配布したレジュメ。

2011年度 現代マンガ学講義(5)  夏目房之介

1)期末試験について (削除)

2)参考文献 講義で話したことを、さらに知りたい人は、以下のような本が参考になると思います。このリストは、大学院の夏目ゼミで必須文献としてあげるものを元にしてあります。

 マンガ表現論

○四方田犬彦『漫画原論』筑摩書房 1994 →ちくま文庫 1999

○大塚英志『アトムの命題 手塚治虫と戦後まんがの主題徳間書店 2003 →角川文庫 

○スコット・マクラウド『マンガ学 マンガによるマンガのためのマンガ理論美術出版社 1998

○伊藤剛『テヅカ・イズ・デッド ひらかれたマンガ表現論へNTT出版 2005

○竹内オサム『マンガ表現学入門』筑摩書房 2005

マンガ史

○清水勲『漫画の歴史』岩波新書 1991

「別冊太陽」『子どもの昭和史 昭和二十年―三十五年』『同 昭和三十五-四十八年』『同 名作コミック集 昭和元年―二十年』『同 少年マンガの世界Ⅰ 昭和二十年―三十五年』『同  昭和三十五年―六十四年平凡社 1987~96 など

○竹内オサム『戦後マンガ50年史』筑摩書房 1995

 

少女マンガ

○藤本由香里『私の居場所はどこにあるの? 少女マンガが映す心のかたち学陽書房 1998 →朝日文庫

○米沢嘉博『戦後少女マンガ史』新評社 1980 →ちくま文庫

○「別冊太陽」子どもの昭和史 少女マンガの世界Ⅰ 昭和二十年―三十七年』『同  三十八年―六十四年』平凡社 1991

市場論 

○中野晴行『マンガ産業論』筑摩書房 2004 

○小田切博『キャラクターとは何か』ちくま新書 2010

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natsume

久々筋肉痛 2012/01/14

木曜に李先生の講習会があり、寒いので膝に問題が出る、ということで速い走圏(体を温める)からゆっくりしたものへと、けっこう長くやり、その後、単換掌の変化。連三という、これはかなり動きのあるもの。ちょっとわかりやすく書いてしまうと、肘うちから頭へ裏拳、金的を撃ち、逆の手で顔を攻撃、さらに相手をひっくり返すという、連続攻撃。つまり上半身をすばやく連続して動かす変化。ちなみに最初は拳で、次に掌のままで行った。李先生によると、常識的には前者のほうが強い気がするだろうけど、じつは後者のほうが速くて強力なのだそうだ。

で、同じものをだいぶ前にやったのだが、その時はとてもじゃないが、一体どうやって体をコントロールしたらいいかわからず、まったくその時の僕には理解不能なものだった。それはつまるところ、八卦掌の内的なつながりと中正の関係、体内を通る力、足腰から出る力との関連などを、まったく感じられなかったことからきていた。でも、今回はややそれを感じられ、ここ数年で出来上がった体が、動きの方向を教えてくれる感覚があり、力の感覚も少しあったのだ。

というわけで、けっこう充実した練習になったと思う。で、翌日、何と筋肉痛が。それも、どこに出たかというと、上半身ではなく、下腿のスネに沿った前側の両脇の筋肉が痛むのだった。これは僕にとって嬉しい反応で、要するに下半身を使って、姿勢を低くして動き、上半身の激しい動きが、地面に接した足(地を噛む力)に負担をかけたということなのだと思っている。それは、多分現在の僕の状態では、正しい反応だろうと感じたわけだ。

結局のところ、上半身がどんな動きをしようと、足から力が出て、腰から背を使って力が発するということなんだろう。いやいや奥深い。そして面白かった。ただ、僕の感じ方が誰にとっても正しいかどうかはわからない。人により、レベルによって異なるだろうと思う。

natsume

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夏目 房之介

夏目 房之介

72年マンガ家デビュー。現在マンガ・コラムニストとしてマンガ、イラスト、エッセイ、講演、TV番組などで活躍中。

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