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夏目房之介の「で?」

久々筋肉痛

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木曜に李先生の講習会があり、寒いので膝に問題が出る、ということで速い走圏(体を温める)からゆっくりしたものへと、けっこう長くやり、その後、単換掌の変化。連三という、これはかなり動きのあるもの。ちょっとわかりやすく書いてしまうと、肘うちから頭へ裏拳、金的を撃ち、逆の手で顔を攻撃、さらに相手をひっくり返すという、連続攻撃。つまり上半身をすばやく連続して動かす変化。ちなみに最初は拳で、次に掌のままで行った。李先生によると、常識的には前者のほうが強い気がするだろうけど、じつは後者のほうが速くて強力なのだそうだ。

で、同じものをだいぶ前にやったのだが、その時はとてもじゃないが、一体どうやって体をコントロールしたらいいかわからず、まったくその時の僕には理解不能なものだった。それはつまるところ、八卦掌の内的なつながりと中正の関係、体内を通る力、足腰から出る力との関連などを、まったく感じられなかったことからきていた。でも、今回はややそれを感じられ、ここ数年で出来上がった体が、動きの方向を教えてくれる感覚があり、力の感覚も少しあったのだ。

というわけで、けっこう充実した練習になったと思う。で、翌日、何と筋肉痛が。それも、どこに出たかというと、上半身ではなく、下腿のスネに沿った前側の両脇の筋肉が痛むのだった。これは僕にとって嬉しい反応で、要するに下半身を使って、姿勢を低くして動き、上半身の激しい動きが、地面に接した足(地を噛む力)に負担をかけたということなのだと思っている。それは、多分現在の僕の状態では、正しい反応だろうと感じたわけだ。

結局のところ、上半身がどんな動きをしようと、足から力が出て、腰から背を使って力が発するということなんだろう。いやいや奥深い。そして面白かった。ただ、僕の感じ方が誰にとっても正しいかどうかはわからない。人により、レベルによって異なるだろうと思う。

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