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・・・・というわけで、だいぶ削ってしゃべった「夏目の目」のレジュメ原文です。小文字、下線入り部分が削った分。
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BSマンガ夜話 2007年11月27日(火)24:00~
1)新井英樹『真説 ザ・ワールド・イズ・マイン』全5巻
エンターブレイン 2006年
『ザ・ワールド・イズ・マイン』(The World Is Mine) 「週刊ヤングサンデー」97~01年
備忘メモA
95年 1月阪神大震災 3月サリン事件 97年連載開始
01年連載終了 9.11
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いやー、やっぱり『ザ・ワールド・イズ・マイン』、一時間じゃ短すぎたなっていうのが率直なところ。キャラの話もしたかったなー。
僕のポイントは、一つだけに絞れば、やはり95年の大震災とサリン事件によってフィクションが乗り越えられてしまったっていう圧倒的な時代感覚を前に、それでもフィクションの強度を試したいっていう作品になったのが『TWIM』だったんじゃないか、っていう観点だった。そこを外すと、たしかに質量は大きいけど、まったくなかった想像力じゃないって話になりかねないから。
そのあたりを、大月さんや呉さんに話してもらいたかったんだけどなー。
ま、しかし、それでも一時間のバラエティ番組であそこまでやれたのは、夜話だからだよね。大月さんのいいたいことも「あの時代に、よくぞここまでたたんだ!」っていうことで、いしかわさんのいおうとしたことは「時代関係なく、物語の畳み方はうまくいってない」ってことなんだけど、ここは明瞭に観点の違いが出てる。破綻には破綻の意味や価値がある、というのは、多分みんな思っているけど、どこでそれを認めるかは、時代認識から趣味にわたる観点や好みの差が出る。そこで賛否両論になるのは、この作品の場合、必然だろうね。
でも、連載マンガでこういうことが起こるのは、ゲストのアリキリの石井さんがリアルタイムで感じてたように、いってみればマンガの蛮力のなせる技っていう気がする。「たかが」と「されど」の双方にわたってしまう蛮勇、それを「マンガの勇気」とよんでみたいと思いました。
タクシーでNHKに向かう途中「さすがに久しぶりだと少し緊張してるかなぁ」とか思ってたけど、リハの時点でまぁったく誰~も緊張してないことがわかった。もう、そういうふうにデキあがってるんだね、この番組。スタッフは見ない顔も多かったけど、全然そのまんまレギュラー陣のペースで進んでしまった。相変わらずのノリで、相変わらずの面白さ・・・・だったのではないか、と思うけどな。
大体『ザ・ワールド・イズ・マイン』なんて作品を、あんなふうに語れるTV番組なんて、ありえないよね。ちなみに、大月さんのコーナーを要望した張本人の僕としては、「夏目の目」の図版を半分に減らして、減量でお送りしました。もっとも、作った元のレジュメがちょっと多かったんだけどね。さて、明日はうってかわって端正な作品だ。てか、比べるとたいていはそうか(笑
ところで、今回のスタッフは『TWIM』が好きなのか、異常に力入っていて、元の作品と『真説』版の異同を調べた資料とか、ムックにできるほどいろいろ調べた資料をもらった。ついでに進行表自体、ありえないほど厚い(いや、他の番組ではけっこうNHKのは厚いんだけど、夜話は誰も気にしないのでペラ一枚が通常なのね)。面白いので、一部余計にもらってきちゃった。
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