シロクマ日報:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) シロクマ日報

決して最先端ではない、けれど日常生活で人びとの役に立っているIT技術を探していきます。

« 2006年5月12日

2006年5月13日の投稿

2006年5月15日 »

オルタナティブ・ブロガー堀内さんのブログ「発想七日!」で、毎週金曜日に【黄金の金曜日】という企画をされています。今週のテーマは「○○の勝利」ということで、僕は「利他心の勝利」というタイトルで1つ。

昨日の日経新聞文化面に、三遊亭円楽師匠の手記が掲載されていました:

■ 司会の私は座布団何枚?◇笑点メンバーの個性を引き出し、40周年を機に引退◇三遊亭円楽(日本経済新聞 2006年5月12日 第40面)

日本テレビ日曜日の名物番組「笑点」の司会を23年間務め、今月で引退することについて、師匠が感想を語っています。僕は前司会者の三波伸介さんのことも覚えているぐらいなので、すっかり「笑点=円楽師匠」というイメージがあるのですが、様々な紆余曲折があったことをこの記事で知りました。

中でも「なるほど」と思ったのが、次の部分:

司会者として心掛けたことは、主役はメンバー全員であるということ。三波さんの時は、メンバーと三波さんのやりとりが面白く、見どころであったが、私は一回でも多くのメンバーに答えてもらい、彼らのアップが画面に映ることを第一に考えた。一問に三回解答すれば、三問で九回アップになる。そして名前も視聴者に覚えてもらえると思った。

確かに三波さんが司会だったときは、解答者と三波さんが絡んで笑いをとるシーンが多かったように思います(子供の頃の記憶なので定かではないですが・・・)。円楽師匠はメンバーが目立つことを第一に考えていらっしゃったんですね。

この「利他心」があったからこそ、23年間も司会を務め、番組を継続させることができたのではないでしょうか。リーダーが前面に立ち、主役となって場を盛り上げるという方法も確かにあります。しかしそれでは何事もリーダー次第ということになってしまい、リーダーの調子の好不調で結果が左右されてしまうことになります。メンバーにしてみても、「別に自分がいなくても変わらないのではないか」と感じてしまうでしょう。一方、「メンバー全員が主役」という態度で臨めば、チームの能力を決めるのはリーダーの資質ではなく、チーム全体の力の総和になります。また、メンバーのやる気を引き出すことにもつながるはずです。

実際、円楽師匠は続けて次のように述べています:

とにかく、メンバーそれぞれのカラーを生み出したかった。アップの回数を増やし、個性を出すことが落語家としての営業にもつながる。木久蔵さんの与太郎とか、腹黒い楽太郎とか。それら各人の個性が番組の味になっている。

ビジネスにおいても、この「利他心の力」を感じることが多々あります。優れたリーダーとして活躍されている方々は、決して自分が活躍することではなく、メンバーが活躍できることを第一に考えて行動されています。そのようなリーダーが率いるチームは、メンバーの表情も明るく、積極的にチームに貢献しようとしている姿勢が感じられるものです。おかしな想像ですが、円楽師匠がビジネスの世界に入っていたとしても、落語界でのように活躍されていたのではないでしょうか。

ともあれ、23年間という長い間お疲れ様でした。何気に桂歌丸師匠も好きなので、新しい笑点も楽しみにしています。

アキヒト

« 2006年5月12日

2006年5月13日の投稿

2006年5月15日 »

» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP



プロフィール

小林啓倫

小林啓倫

株式会社日立コンサルティングの経営コンサルタント。WEBサービスの企画・運営、新規事業の立案などに携わる。個人でPOLAR BEAR BLOGも執筆中。

詳しいプロフィール

Special

- PR -
カレンダー
2013年5月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
akihito
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

カテゴリー
エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ