シロクマ日報:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) シロクマ日報

決して最先端ではない、けれど日常生活で人びとの役に立っているIT技術を探していきます。

« 2006年5月1日

2006年5月2日の投稿

2006年5月8日 »

かねてから指摘されているように、最近は消費者と生産者/サービス提供者の垣根が崩れてきています。ブログによる情報発信やオープンソース現象など、主にITの分野でそれが顕著なわけですが、意外な形で「消費者による参加」を可能にするサイトが現れているそうです:

Minipreneurs travel agents (Springwise)

ベルギーにある Club Tours という旅行サイトです。残念ながら英語版がないのですが、上記の記事によれば、「消費者が自分の考えたパッケージツアーを他の消費者に販売できるサイト」とのこと。実際のツアー準備・販売・実施はサイト運営者である Wasteels社が行い、パッケージ企画者はツアーが売れる度にコミッションを手に入れられるそうです。現在は「個人向け」「シニア向け」「同性愛者向け」など9つのテーマが用意されています。

いくら旅行代理店が旅行のプロとはいえ、全ての消費者のニーズを満たすことはできません。例えばディナー1つとっても、ある人は「食事ぐらい慣れたものを食べたい(日本料理レストランに連れて行け!)」と思うでしょうし、また別の人は「せっかくだから地元料理が食べたい(地元民が行くローカルレストランに連れて行け!)」と思うでしょう。細かいニーズを代理店側で全て把握しようとするよりは、いっそのこと消費者自身に企画させてしまえ---というのは、非常に合理的な発想ではないでしょうか。

しかも、旅行の企画というのは非常に楽しいものです。行く先を決めて見所を定め、交通機関の時間を調べて、ホテルの候補を挙げて---などなど、「旅行そのものよりも旅行を企画している時間の方が楽しい」と感じる人は多いのではないでしょうか。また人間は、「このレストランがオススメ」「この絶景をみんなにも見てほしい!」と他人に教えたがる生き物です。加えてアフィリエイト的な要素も含まれているとあれば、この"Club Tours"というサービス、人気が出る可能性が高いように思います。

実際、米Yahoo!が同じ発想を持つサービスとして、"Trip Planner"というサイトをリリースしています(参考記事「Yahoo! Travel + Web 2.0」)。こちらは企画の販売を行うことはできませんが、旅行を企画して他のユーザーとシェアすることができます。日本でも同種のサービスが始まるかもしれませんね。また「消費者を企画に参加させ、利益はシェアする」という発想、旅行以外の分野にも応用できそうな気がします。

さてさて自分はというと、今年のゴールデンウィークは特に旅行の予定無し。「成田空港出国ラッシュ!」なんていうニュースを恨めしく見つめる日々が続いています。しかもお仕事が入ってくる可能性大・・・長期休暇で旅行に出れるラッキーな皆さま、ぜひお気をつけて楽しんできて下さい。

アキヒト

« 2006年5月1日

2006年5月2日の投稿

2006年5月8日 »

» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP



プロフィール

小林啓倫

小林啓倫

株式会社日立コンサルティングの経営コンサルタント。WEBサービスの企画・運営、新規事業の立案などに携わる。個人でPOLAR BEAR BLOGも執筆中。

詳しいプロフィール

Special

- PR -
カレンダー
2013年5月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
akihito
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

カテゴリー
エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ