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決して最先端ではない、けれど日常生活で人びとの役に立っているIT技術を探していきます。

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うちの奥さんはちょっと変わった人で、ときどき変わったことを言い出します。例えば先日「レクサスが思ったより売れていない」というニュースを一緒に見ていたのですが、「レクサスが売れないのは場所が悪いせい」と言い出しました。よく話を聞くと、近所にあるレクサス販売店はスーパーのはす向かいにあって、非常に生活感溢れる場所なんだとか。そんなところで高級車を買う気分になるはずがない、と言うのです。それは一部の販売店に限った話かもしれませんが、確かに出店戦略の誤りという側面からもレクサス不振を考えることができるかもしれません。特に自動車であれば女性(奥さん)が購買決定権限を握っている場合が多いでしょうから、女性の視点から見た意見は一考に値すると思います。

またある時には、「なぜ掃除しやすい自動車を作らないの?」と言い出しました。いまのクルマの社内はデコボコしすぎていて、「掃除できない/しにくい」箇所が多いんだとか。掃除マニアの奥さんとしては、それが何よりも許せないのだそうです。最近は「掃除がしやすい」や「自動的に掃除してくれる」を売りものにした家庭用エアコンが登場していますが、それと同じようなイメージで、車載エアコンや他の箇所で「掃除すること」に配慮したクルマが登場すれば売れるはず!というのが彼女の理論です。

最近は自動車業界も、ずいぶん女性に配慮するようになりました。例えば最近はカフェを併設したり、女性販売員を積極的に登用する自動車販売店が現れているそうです。しかしうちの奥さんの話を聞いていると、まだまだ女性に対する配慮というものが足りなさそうです。また女性向けマーケティングの実践方法を解説した『女性に選ばれるマーケティングの法則』という本では、既存の商品をピンク色にしたり、フリフリのフリルを付けたりといったステレオタイプ的な手法を用いてしまうと、逆に女性からの反感を買う危険性が指摘されています。自動車業界でも、こういったステレオタイプ的手法が使われてしまうケースは多いのではないでしょうか(確か以前、ピンク一色で塗装された「キティちゃん仕様の軽自動車」なんてのもありました)。

いまさら「女性に配慮した製品/サービス開発が重要」と指摘する必要もないでしょうが、言うは安し・行なうは難しというのがこの問題なのかもしれません。しかしそれを逆手に取って、既存企業がなかなか手を回せない「女性に対する配慮」という部分をビジネスにしてしまうことが考えられます。例えば以下はオーストラリアのサイトですが、女性のクルマ選び・購入をサポートするサービスが提供されています:

SHEdrives

クルマを選ぶだけでなく、タイヤや保険・ファイナンスといった周辺分野にも手が回っていて、なかなか充実したサイトになっています。またSHEdrivesでは、自動車販売店側に対しても「どうすれば女性に配慮できるのか」といったセミナーを行うサービスも行っているとのこと。

一方、話は変わって今朝の日経流通新聞には「女性のニーズに合った海外旅行を提案する旅行会社」がフランスで登場し、話題になっているというニュースが掲載されていました:

■ 女性同士、世界と交流の旅 -- 安全・マイペースで人気(日経流通新聞 2006年5月8日 第20面)

ファム・ドゥ・モンドという旅行会社で、女性が最重要視する要素である「安全」をクリアした上で、チェーンホテルではなく滞在国の雰囲気が味わえるホテルを提案したり、各国の女性と交流する体験ができたりといった価値を提供しているそうです。また「ショッピングにじっくり時間をかける」といった女性好みのペースにするといった配慮もされているのだとか。ガイドにもフランス語が話せる現地女性を配置する、という徹底ぶり。

こうしたビジネスが存在していることを考えると、「女性に対する配慮」という一見古臭い手法は、まだまだ徹底が足りないのかもしれません。ゴールデンウィークでうちのクルマの社内清掃に悪戦苦闘する奥さん---しかもコンパクトカーで、広いクルマに乗っているわけでもないのに---を見て、そんなことを考えていた連休でした。(だったら手伝えよ、って話ですが)。

アキヒト

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小林啓倫

小林啓倫

株式会社日立コンサルティングの経営コンサルタント。WEBサービスの企画・運営、新規事業の立案などに携わる。個人でPOLAR BEAR BLOGも執筆中。

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