元証券アナリスト、前プロダクトマネージャー、既婚な現経営者が、日頃の思いをつづります。
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悪乗りもちょっと度が過ぎるかなと思いながら...
この本の場合、私の勝手シリーズより、オリジナルの方がずっといいかもしれない。オリジナルの本の帯は、「縄文人も漆を活用していた?!」
「漆の文化史」の著者は、漆かどうかを化学的に決定するため、微量サンプルに赤外線を照射して物質を同定する「赤外分光分析」を行ってきた。その結果、漆の技術の基本は、すでに約9000年前に縄文人が完成させていたことが明らかになったという。
...漆の塗膜は、鉄を溶かす塩酸・硝酸、白金や金を溶かす王水、陶磁器やガラスを溶かすフッ化水素に対してもほとんど変化をおこさない。そのように硬い塗膜でありながら、質感はやわらかく、次第に透明度を増し、底艶のある麗しい光沢が生まれてくる。
...天然の高分子である漆は有害物質を含んでおらず、塗りや廃棄の時にも害を出すことのない、環境にやさしい未来の塗料でもある。
...また固化が早いハイブリッド漆や、漆の粒子を微細にしてインクジェットプリンターのインクとして利用可能にしたナノ漆など、工業化に応用できる漆の研究、漆成分を分離して薬品を作る研究なども進行中である。(p.202)
以前骨董市で、その優しい艶に惹かれ、小型の文箱を衝動買いして以来、なんとなく気になっていた漆器。ますますファンになりそう、です。
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