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20年以上断続的にこのブログを書き継いできたインフラコモンズ代表の今泉大輔です。NVIDIAのフィジカルAIの世界が日本の上場企業多数に時価総額増大の事業機会を1つだけではなく複数与えることを確信してこの名前にしました。ネタは無限にあります。何卒よろしくお願い申し上げます。

なぜゲーム用画像ボードを作る会社だったNVIDIAが巨額の「AI市場」の中心にいるのか?

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NVIDIAの名前を初めて見たのは、自作PCをやっていた頃です。私はゲームをやらないので高性能の画像処理ボードは必要ないのですが、それでも何台か作った自作PCには画像処理ボードを買って装着した記憶があります。画像処理ボードと言えばNVIDIAと決まっていましたから、たぶんNVIDIAを買っていたと思います。秋葉原の自作PCパーツ屋にも時々行ったりしていましたが、多くは自作PCに強い通販のショップで買っていました。2000年代から2010年代にかけてです。

あの時期のNVIDIAは確かに画像処理ボード(GPU)屋でした。それが今はAIワールドの中心にいて、GTC(NVIDIAの世界開発者会議)の基調講演ではジェンセン・フアンが時代の中心にいる存在として、非常に重みのある発言をしています。

以下ではNVIDIAがなぜAIの中心に立つことができたのかを歴史的にざっくりと見てみます。

市場が何もなかった時代、ジェンセン・フアンはCUDA搭載を決断

NVIDIAの大転換点は、いまから19年前の2006年に始まります。

当時のNVIDIAは、ゲーム向けグラフィックボードを作るメーカーでした。いわば「ゲーマーのための会社」であり、AIとは全く無関係です。

そんな中で、ジェンスン・フアンCEOは驚くべき決断をします。

"GPUを画像処理だけでなく、汎用計算に使えるようにする"
つまり、"ゲーム以外の用途"に賭ける

これが CUDA(クーダ) という技術です。

しかしこの決断は、誰にも理解されませんでした。

  • ゲーマー:
    「科学計算なんていらない。値段が上がるだけだ」

  • 投資家:
    「需要のない機能にチップ面積を割くのは愚策だ」

  • アナリスト:
    「市場規模はゼロ。利益を削るだけ」

実際、2006〜2011年ごろまで、CUDAはほとんど使われません。
どれほど高度な技術でも、使う人がいなければ価値はゼロです。

ジェンスンが賭けたのは、誰も存在を知らない「未来の市場」でした。
この時点でのビジネス的価値は、まさに "ゼロ億ドル市場" に過ぎません。

2012年:AIが突然「GPUの正体」に気づいた日(AlexNet)

転機は2012年。
画像認識コンテスト「ILSVRC」で、トロント大学のチームが歴史的な勝利を収めます。
モデル名は AlexNet

このAIは、世界中を震撼させました。
なぜなら圧倒的な正確性で他チームを置き去りにしたからです。

しかし、それ以上に衝撃だったのが その裏側 です。

使われたのは、秋葉原やベストバイで売っていた"ゲーム用グラフィックボード(GTX 580)"だった。

AI研究者たちは気づきました。

「GPUは"大量の掛け算"が異常に速い。
AIの学習にぴったりではないか。」

AIの学習は、「膨大な量の掛け算をひたすら繰り返す」作業です。
ゲームでも、ピクセルの描画のために同じような大量計算を行います。

つまり、ゲームGPUの本質は"物量戦に強い計算マシン"だった。

AIの研究者たちは、これまで高価なスーパーコンピュータを使っていた処理を、
家庭用のGPUで代替できることに気づき、一斉に飛びつきました。

ここから、世界中の研究所・大学でNVIDIAのGPU争奪戦が始まります。

なぜNVIDIAが勝ち残ったのか?--「エコシステムの城壁」CUDA

2012年以降、GoogleやIntel、AMDなど多くの企業がAI向けチップに参入しました。

しかし、誰もNVIDIAを超えられませんでした。
理由は性能だけではありません。もっと大きな要因が存在します。

それが CUDAという城壁 です。

  • 世界中のAI研究者が、CUDAベースのプログラムを書いた

  • 深層学習フレームワーク(PyTorchやTensorFlow)もCUDA依存で進化した

  • 研究コミュニティのノウハウがCUDA前提で積み上がった

結果として、

「他社チップに乗り換えるには、すべてのコードを書き直す必要がある」

という状態を、NVIDIAは10年以上かけて築き上げました。

これは単なる技術ではなく、
巨大な"参入障壁=Moat" です。

(今泉注:Moatとは、"投資の神様"であるウォーレン・バフェットが投資先を決める際に見る最重要ポイント。解説はこちらの投稿を。ウォーレン・バフェットがAppleを評価する最大のポイント"Economic moats"(経済的な堀)を理解するための英文プロンプト )

山下隆義氏(中部大学教授)

中部大学 教授
山下 隆義 氏

NVIDIA GTC 2026参加
山下隆義氏 同行
『米国フィジカルAI最前線調査ミッション』

(中部大学工学部情報工学科/大学院工学研究科 教授)

「NVIDIA GTC 2026」参加とシリコンバレーのAIロボティクス企業訪問
期間:2026年3月15日(日)~3月21日(土) <7日間>
訪問都市:サンノゼ / シリコンバレー


お申し込み締切は2026年1月30日

企画・実施:株式会社コラボレート研究所

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