地域の脱炭素トランジションに向けた取組~GX実行会議から
政府は2022年7月27日、「GX実行会議(第1回)」を開催しました。
この中から、地域の脱炭素トランジションに向けた取組について、とりあげたいと思います。
産業革命以来の化石燃料中心の経済・社会、産業構造をクリーンエネルギー中心に移行させ、経済社会システム全体の変革、GX(グリーントランスフォーメーション)を実行するべく、必要な施策を検討するため、本会議を開催しています。
地域の脱炭素トランジションは、経済社会全体を俯瞰して推進 ⇒ 地域における新たな需要を創出し、将来に向けた投資拡大の一翼を担うことが期待されています。
日本において、我が国の2050年カーボンニュートラルの実現には少なくとも400兆円の投資が必要との見通しもあります。
今後10年で官民協調による150兆円という脱炭素投資目標は、必ず実現していく必要があるとしています。
地域・くらしの2030年46%目標の実現に向けて、全体の排出量の1/3を占める民生部門を中心に運輸部門・産業部門などをまたぐ取り組みとして大規模な投資が必要となっています。
地域脱炭素ドミノを起こし、地域・くらしにおける脱炭素設備・製品の需要・ニーズを大きく産み出すことにより、産業部門の脱炭素投資・供給の拡大を促すことを目指しています。
2030年までの包括的ロードマップへの対応については、
成長志向型のカーボンプライシングの最大限の活用や省エネ関連の規制などの制度面の対策に加え、資金支援についても予算措置、投資減税、政策金融などの各種手法の活用や、その巨額な財源措置などが課題となり、この点について政府として明確に考えを示す必要としています。
環境省では、これまでの検討の蓄積を生かして今後の制度設計に貢献。来年我が国がG7議長国となるところ、世界的な動向を十分に踏まえた上で、カーボンプライシングを最大限活用し、イノベーションや脱炭素への投資を一気に加速させる。「アジア・ゼロエミッション共同体」構想について、その鍵となるJCMのパートナー国との協力を通じて実現していくとしています。
出典:GX実行会議(第1回)2022.7.27