次の産業の担い手となるスタートアップの育成とスタートアップエコシステム構築と加速
経済産業省は2019年6月11日、「産業構造審議会 産業技術環境分科会 研究開発・イノベーション小委員会‐中間とりまとめ」を公表しました。
中間取りまとめでは、「パラダイムシフトを見据えたイノベーションメカニズムへ ー 多様化と融合への挑戦 ー」をテーマに資料をとりあげています。
本とりまとめの課題として、次の産業の担い手となるスタートアップ育成をあげています。
イノベーションのプレイヤーは急激に変化しており、次の産業の担い手として期待される研究開発型スタートアップが、自律的・連続的に大規模に創出・成長するための支援や環境の整備が重要となっています。
政府では、イノベーションの担い手として期待される研究開発型スタートアップが自律的・連続的に創出・成長するエコシステム構築のため、VC、企業等が認めるスタートアップをステージ毎に支援して成功事例創出に繋げる事業等を実施しています。
今後さらに、エコシステムの構築・定着の加速のため、
①官民によるシーズ研究の発掘・育成
②オープンイノベーションのプラットフォームの拡大と支援の強化
③認定VCと協調して支援を行うSTS(シード期成長支援)事業の強化
④社会課題解決や市場ゲームチェンジをもたらすスタートアップ支援
の検討が必要としています。
事業規模とステージ/時間による、スタートアップエコシステム構築の全体像は以下のとおりです。
出所:産業構造審議会 産業技術環境分科会 研究開発・イノベーション小委員会‐中間とりまとめ 2019.6
スタートアップエコシステム構築の加速にあたっては、
認定VCが出資・ハンズオン支援を行うと認めた研究開発型スタートアップが行う研究開発をNEDOが支援するSTS事業は、認定VC、NEDOによる協調支援を通じた成功事例創出に有効。今後、本事業の強化に係る検討が必要。
実用化を終えたスタートアップが、環境問題など社会課題の解決や市場のゲームチェンジをもたらし得る場合、成功事例の創出のみならず、社会課題解決にもつながるため、集中的かつ重点的に支援する仕組みの検討が必要。
の2点の必要性をあげています。