技術戦略・研究開発推進での方向性を考える5つの"D"
総務省は2018年7月17日、「ICT分野における技術戦略検討会(第9回)」を開催し、ICT分野の技術戦略・研究開発推進方策について(検討状況報告案)【概要】を参考資料として公開しています。
技術戦略委員会での施策の方向性は、
・研究開発と人材育成の一体的推進による人材交流、アーキテクト/グローバルに通用する人材の育成
・アプローチの多様性を前提とした技術シーズの育成など、多様なアイデアを育む環境の構築
・実用化・事業化への挑戦の支援、利活用技術のカーブアウト促進などによる社会実装の加速
を3つの柱としています。
技術面でのソフトとハードの進化、ネットワークの分散と集中、AIの進展などの変化を踏まえながら、未来を自らが創造していくことが必要であり、そのために、研究開発から社会実装までの広い視野、ICTによる分野の融合による人材や技術の多様性、さらには、これまでの常識を覆すような発想の転換を持つことが重要としており、以下のとおり、5つの"D"をあげています。
Design
- 既知の市場主導でも単なる技術主導でもなく、ユーザ理解から価値を創造
- システム全体を設計する力が必要
Disruption
- 破壊的な創造を起こす仕組み作り
- 不連続なイノベーションを生み出す「芽」が重要
Diversity
- 多様な人材が活躍できる社会
- 人材の多様性はアイディアの多様性
- 一つの課題にも多様なアプローチ
Deep
- 深層学習等のAI技術の実装を加速
- Programmabilityの深化による技術革新
- 数学等の素養を持ち論理的で深い思考
Dream
- 新しい社会実現の夢、個人のわくわく感が推進力を産む
- ビジョンへの共感によるチーム形成
出所:総務省 ICT分野における技術戦略検討会(第9回) 2018.7