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日本の高齢者雇用について

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「政府は2018年5月16日、「第7回 人生100年時代構想会議」を開催し、大学改革のフォローアップ、高齢者雇用について、議論・検討を行っています。

内閣官房人生100年時代構想推進室では、高齢者雇用に関する情報を公開していますので、その一部を紹介をしたいと思います。

高齢化の推移と将来推計人口では、○ 2017年時点の高齢化率(65歳以上人口割合)は27.7%、2065年には38.4%に達し、 2022年から、団塊の世代(1947~1949年生まれ)が75歳に入り始めるとしています。

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出所:第7回 人生100年時代構想会議 2018.5

高齢者の身体機能の変化をみると、高齢者の通常歩行速度は、10年で10歳程度速くなる(2002年の75~79歳は、1992年の65~69歳と同じ歩行速度)など、高齢者の身体機能は若くなっています。

高齢者の読解力及び数的思考力に関する国際比較では、OECDの国際成人力調査(PIAAC)によると、日本の高年齢者(60-65歳層)の読解力、数的思考力はOECD平均を上回っている。ただし、ITを活用した問題解決能力は、中高年で低下し、60歳以上ではOECD平均を下回っているとしています。

高齢者の就業率の国際比較では、日本の65~69歳層の就業率は、欧米諸国と比較すると、高水準となっています。

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出所:第7回 人生100年時代構想会議 2018.5

高齢者の就労希望年齢とでは、現行の高年齢者雇用安定法が定める雇用確保措置年齢である65歳(2025年到達)を超えて働きたいと回答した人が、3人に2人(65.9%)、「働けるうちはいつまでも」と回答している人が3割(29.5%)となっています。

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出所:第7回 人生100年時代構想会議 2018.5

企業の中高年者の中途採用意向では、2013年の調査によると、一度でも中高年者を採用したことのある企業の中高年者に対する採用意向は高い(66%)が、採用経験がない企業では採用意向が低い(35%)数値となっています。今の人で不足の状況をみると、採用意向はさらに高くなっているでしょう。

高齢者が就労にあたって重視することは、「健康が維持できる」、「達成感が得られる」、「新しい人と知り合いになれる」の順に高くなっており、「収入を得ること」は必ずしも上位の理由ではない状況となっています。

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出所:第7回 人生100年時代構想会議 2018.5

企業では、高齢社員の配置・活躍推進にあたっての問題があり、産業界では、高齢者の再雇用について「働くモチベーションの低下」が最大の問題と認識(5割)となっており、 年齢とは無関係の成果による職務・ポストの割当てが当たり前となる文化の形成が必要としています。

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出所:第7回 人生100年時代構想会議 2018.5

起業を希望する高齢者の推移をみると、今後起業したいと考えている60歳以上の高年齢者は増加しています。

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出所:第7回 人生100年時代構想会議 2018.5

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