自治体クラウドの導入状況と今後のロードマップ
政府のIT総合戦略本部は2017年11月16日、
「第28回新戦略推進専門調査会電子行政分科会
第10回規制制度改革ワーキングチーム
第11回各府省情報化専任審議官等連絡会議
合同会議」
を開催し、地方におけるデジタル・ガバメントの推進に関する取組について検討を進めています。
自治体クラウドの推進については、自治体クラウドの導入状況と今後のロードマップなどについて、情報を公開しています。
自治体クラウドとは、住民基本台帳・税務・福祉などの自治体の情報システムやデータを、外部
のデータセンターにおいて管理・運用し、複数の自治体で共同利用する取組みとしています。
自治体クラウドの導入により、
○ 情報システムの運用コストが3割程度削減可能
○ 集中監視により情報セキュリティ水準が向上
○ 庁舎が被災しても業務継続が可能
○ 参加団体間で業務が共通化・標準化
などがメリットとなり、これにより削減された費用や人的資源を、他の分野で有効活用し、質の高い住民サービスを提供可能となるとしています。
自治体クラウドのこれまでの取り組みでは、
自治体クラウド全56グループを深掘り・分析、整理・類型化。その成果を全地方団体に助言(H28.8.5)するとともに、政府CIOと連携し、市町村を中心に首長を直接訪問し、類似する他団体の導入事例等を示しつつ、クラウド導入を具体的に検討するよう働きかけを実施してきています。
地方公共団体のクラウド推進を巡る決定等(要旨)では、
■IT総合戦略本部
○各地方公共団体は、クラウド導入等の計画を策定し、国はその進捗を管理する。
○ クラウド導入市区町村数の増加を図る上で、先行する優良事例における効果や国の支援策の周知を徹底するなど積極的な支援を行う。
○ クラウドの広域化やグループ同士の統合等を進め、機能の共用化を促進する。
■経済財政諮問会議
○各地方公共団体は、クラウド導入等の計画を策定し、国はその進捗を管理する。
○IT室と総務省が、市町村を中心に首長を直接訪問し、自治体クラウド導入の具体的な検討を働きかける。
■行政改革推進会議
○グランドデザインを示して、更に取組みを加速化する必要。
となっています。
クラウド導入市区町村数の推移では、
平成29年4月の段階で948団体となっており、平成30年3月には1,012団体の導入実施を見込んでいます。クラウドの導入では、単独クラウドでの導入が多く、平成29年4月の時点では、自治体クラウドの導入は356(60グループ)となっています。
出所:IT総合戦略本部 2017.11
「地方公共団体におけるクラウド導入に係るロードマップ」では、以下のとおりとなっており、地方公共団体における取組みでは、
・クラウド化計画のある地方団体の計画的な移行
・クラウド化計画のない団体のクラウド化着手
・クラウドグループの拡大や業務範囲等の拡大等
などをすすめていくとしています。
出所:IT総合戦略本部 2017.11