クラウド技術用語(4)クラウド管理ツール
クラウドサービスのサーバーの利用が増大し、複数のクラウドサービスを利用するケースも増え、サーバー環境構築、複数のクラウドの統合的な管理、効率的な運用管理といった構築運用の自動化による効率化のニーズが高まっています。
クラウド管理ツールの導入により、情報システム担当者はシステム情報の一括管理、運用担当者は性能や運用状況の管理、経理担当者はコスト情報の管理といったように、人出をかけていた管理稼働を大幅に削減し、短期間の構築や効率的な運用を行うことができます。企業にとっては、ITシステムのガバナンス強化や、ITコストの削減、運用の最適化にもつながります。
これらの複数のクラウドを構成管理や運用管理ツールの機能を持つのがクラウド管理プラットフォームで、これらの主な管理機能について、解説します。
構成管理
クラウドサービスのサーバーやネットワークなどのシステム構成やアクセスルールなどの管理を行い、これらの管理をポータル画面から簡単に設定変更を行う機能です。サーバーやアプリケーションを自動的に構築および構成管理などの構築手順書をパターン化し、目的のサーバー環境を自動で構築することができます。
性能管理
構築したクラウドサービスのシステムやサーバー環境のCPUやメモリなどのパフォーマンスを監視・管理する機能です。
運用管理
サーバーやネットワークの運用監視や、定期的なデータバックアップ、リソースモニタリングやアラート通知、定期的・指定のジョブ実行など、クラウドサービスの運用管理を行う機能です。
マルチクラウド管理
複数のクラウドサービスごとに異なるAPIやサービスを統合的に管理する機能です。個々のクラウドサービスを意識することなく、仮想サーバーの作成や停止など、設定変更を行うことができます。
ユーザー管理
運用管理やコスト管理などの所属や職位に応じて、どのようなシステムにアクセスできるか権限設定を行う機能です。