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IoT時代に対応した携帯電話番号制度の在り方

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総務省は2015年10月16日、情報通信審議会 電気通信事業政策部会 電気通信番号政策委員会(第18回)を開催し、「携帯電話番号の有効利用に向けた電気通信番号に係る制度の在り方」報告書を公表しました。

背景には、

データ通信を中心とした携帯電話サービスの急速な需要拡大による、携帯電話番号の不足(枯 渇)対策が必要
あらゆる「モノ」がインターネットに接続されるIoT(Internet of Things)時代において、需要がさらに 増大すると見込まれるM2M(Machine to Machine)の特性に対応した番号制度が必要

としており、

枯渇しない大きな番号空間を確保するため「M2M等専用番号(020番号)の創設するとともに、M2Mの展開を後押しする番号指定の枠組みの必要性を示しています。

これらの効果として

番号制度の観点から、生活や生産・流通等、様々な場面に広がっていくM2Mの展開を支え、IoT 時代における国民生活向上や経済発展の実現  従来からの音声通話を伴う携帯電話の利用者が、引き続き同じ番号帯を利用し続けることを可能とするなど、利用者の利便性の確保・向上

につながるとしています。

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出所:総務省 「携帯電話番号の有効利用に向けた電気通信番号に係る制度の在り方」報告書 2015.10

携帯電話・PHSの電話番号を含む0A0番号帯の使用状況をみると、平成27年3月 末時点で、指定可能な番号数の残は070番号帯の4,420万番号のみとなっており、今後も携帯電話の需要が増大し、現状の携帯電話番号の指定方法を維持した場合、平成30年頃には指定可能な 番号が不足(枯渇)する可能性があるとしています。

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出所:総務省 「携帯電話番号の有効利用に向けた電気通信番号に係る制度の在り方」報告書 2015.10

M2Mの活用分野と需要予測では、

  • 遠隔での使用状況等監視(例:電気・ガス・水道のスマートメーター)
  • 車両関係(例:テレマティクス)
  • 見守り・セキュリティ (例:子供の位置情報通知)
  • 自然環境の監視
  • 決済関係

など、さまざまな分野においてM2Mの活用が進展しつつある中、M2Mに利用される携帯電話番号は、平成32年には4,200万 番号に達するという予測も紹介しています。

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出所:総務省 「携帯電話番号の有効利用に向けた電気通信番号に係る制度の在り方」報告書 2015.10

報告書では、

1.M2M等専用番号の必要性
2.M2M等専用番号の対象とするサービス
3.M2M等専用番号の番号帯・桁数
4.M2M等専用番号へのサービス移行について
5.M2M等専用番号の指定要件の在り方
6.M2M等専用番号の指定基準の在り方
7.携帯電話番号(090/080/070)の指定基準の見直し

などについて、方針が示されています。

3.M2M等専用番号の番号帯・桁数 では、

(ⅰ)地理的識別性は必要なく、
(ⅱ)未使用番号帯(030、040)は将来の新サービス等向けに留保し、
(ⅲ)番号の識別性を確保するため既存の携帯電話番号とは離れた番号帯とする

観点から、「020」番号とすることが適当としています。

また、M2M等の専用番号は、

060番号については、携帯電話番号の需要 やM2M等専用番号の利用動向を踏まえつつ、将来的に携帯電話番号として使用することも見据えて留保してお くことが適当

としており、将来的には020だけでなく、060番号も使う可能性も盛り込んでいます。

今後、IoTやスマートマシンにより、さまざまなデバイスやマシンが接続が増加する中、携帯電話番号が枯渇せず、より幅広く活用が広がっていくことが期待されるところです。

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