「Machine Learning Is Eating the Software World」〜マシンラーニングがソフトウェアの世界を支配する〜
マーク・アンドリーセンが2011年に「Why Software Is Eating The World」というレポートを発表し、ソフトウェアがサービスや製品の機能を支配する世界は、市場に大きなインパクトをもたらしました。
しかし、時代は変わろうとしています。2015年5月の記事「How Machine Learning Is Eating the Software World」にあるように、マシンラーニング(機械学習)がソフトウェアの世界を支配していく可能性を指摘しています。
要約すると、コンピュータ自身が学習を繰り返すことで、最適な解を導きだし、パターン化し、さまざまな問題を解決することになり、ソフトウェアの領域まで侵食するといった内容が紹介されています。
「スマートマシンの台頭が雇用とビジネスに与えるインパクト」の記事でご紹介をさせていただきましたが、米投資家のShivon Zilis氏は2014年12月、人工知能関連でビジネスを展開する企業をコアテクノロジ、企業向け、産業別などのカテゴリ別に分類した「Machine Intelligence Landscape」を公開しています。
出所:Machine Intelligence Landscape 2014.12
コアテクノロジでは、人工知能や機械学習、深層学習、画像認識、音声認識、予測APIなどで分類している。企業向けでは、セールスやセキュリティ、詐欺防止、人事、マーケティング、秘書業務、インテリジェントツールに分類しています。産業別では、広告から、農業や教育、金融、法務、製造、医療、ガス石油、メディア、NPO、自動車、小売など、あらゆる分野において利用が始まっています。HCI(human-computer interaction)では、拡張現実(AR)、ジェスチャー認識、ロボット、感情認識に分類しており、ロボットの分野では、ソフトバンクが唯一日本企業で名前を連ねている状況です。
「Artificial Intelligence Sector Analysis (Landscape Overview)」の記事でも、人工知能でビジネスを展開する事業者をマッピングしている図が紹介されています。
出所:Artificial Intelligence Sector Analysis (Landscape Overview) 2015.1
以上のように、従来のソフトウェアの領域と比べてより幅広い範囲でビジネスの領域が広がってきています。
今後、「Why Software Is Eating The World」であるソフトウェアが世界を支配する流れから「How Machine Learning Is Eating the Software World」というように、マシンラーニング、つまり、人工知能がソフトウェアの世界を支配していく時代になっていくのかもしれません。